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最初はボーイッシュにしようかと考えてたけど、
やっぱりこういう可愛い服でもいいかな?
家の服とは全然系統も違うし、大丈夫だよね?
「そしたらこれとこれ、あとこのワンピースも買います!」
「あはは!Aちゃんそれほぼ全部だよ〜♪
でも気に入って貰えて良かった♪」
結局試着したほとんどを購入する事に決め
お会計をしようとレジに向かうと
「ちょっとストップー!
お金はいらないよ!これは僕からのプレゼント!」
「えぇ?!こんなに沢山…流石に申し訳ないです!」
「ていうかさー、いつまで敬語つけてるの?
あと乱数さんじゃなくて、ら む だ !」
「さ、流石に初対面の方に呼び捨ては…」
「もう初対面から2時間は経ってるよ〜!
それに、こんな濃い時間を過ごしてるんだから
もう友達だよ!」
「友達…ですか?」
思わぬ所で友達というワードを聞きわかりやすく動揺してしまう。
友達ってこんな簡単に出来るの…?
小説だともっともっと濃い時間を過ごして、
お互いを知って一緒にいる時間が多ければ多いほど友達なんだって思ってたけど
小説の中ではもう既に友達は存在してた
出会った馴れ初めは何度か読んだけど、そこからどう
他人から友達にシフトチェンジするのか
私は知らなかった。
「…友達って
もっと長い時間かけてなるものじゃないんですか?
もっとお互いを知って、色んな事を共有して
やっと友達になるんじゃ…」
「…それって、誰が決めたの?
友達の定義なんてお互いがそうだと思ったら友達なんじゃない?
時間なんて関係ないと僕は思うな!」
「実際さ、僕には二人のポッセがいるんだけど
二人と出会ったのなんて最近の話。
お互い知らない事なんてたーくさんあるよ?
でも全部知ることなんて無いもん。
みんな知られたくない事の一つや二つ、ざらにあるしね!」
「あの、ポッセってなんですか?」
「ポッセって言うのは仲間!だよ☆」
仲間…
友達以上の関係が、短い間に出来るの…?
知られたくないこと…は、私もある。
それは態々言わなくても、友達や仲間になれるんだ…
私が考えてた友達って実はそんなに難しいことじゃない…?
「私も、友達になれるって事?」
「もっちろん!
それとも、Aちゃんは僕のこと友達って思ってないの…?」
うるうるした瞳で私を見つめた
「…ううん、私と友達になって欲しい!」
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作者名:1/4 | 作成日時:2021年3月28日 23時