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『、コホッ…』
家が、燃えている。
あつい。
くるしい。
どうしよう、さっきまで殴られていたから体中が痛くて動けない。
でも、私を見下していた人が突然、慌ててどこかへ逃げていくのはなんだか気持ちが良かった。
でもあの人たちは今頃外に避難して、私の存在なんか忘れているんだろうか。
そう考えると、どうしょうもない寂しさが込み上げてきた。
『コホッ、ゴホッ…』
もう部屋中が煙だらけでドアがどこにあるかもわからなくなってしまった。
屋敷内にはゴォォォと炎が燃え広がる音、何かが落下したのか不規則に地面が殴りつけられる音、そして自分の吐息だけが響き、もう誰の気配もしない。
自分はこの広い家に、たった一人で取り残されてしまったんだと自覚して、また寂しさが込み上げてきた。
これは罰なのだろうか。
帝和に生まれたのに、神の目を授かれなかった私への。
本来なら、私じゃなくて、もっとちゃんとした、神の目を授かるような子供が産まれてくる予定だったのだろうか。
そうすれば、父も母も、祖父母もみんな幸せだったのだろうか。
ダァァン!
『……ぁ�燹帖帖帖帖�
扉のすぐ向こうで何かが崩れ去る音がした。
もうすぐそこまで火の手が回ってきたらしい。
どうしてだろう、なぜか怖くない。
やっと、ようやく、帝和の名前から解放されるんだという達成感に似たようなものまで感じる。
でも、
でも、
でも、
部屋のところどころを炎が舐めまわすように包み込む。
でも、
でも、
でも、
まだしにたくないなぁ。
もうちょっと愛されたかったなぁ。
その瞬間、炎を纏った天井が落ちた。
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のこの(プロフ) - 天羅さん» コメントありがとうございます！現在に至るまで小説の投稿は占ツクのみで行っております。 (10月10日 23時) (
レス) id: da8252e842 (このIDを非表示/違反報告)
天羅(プロフ) - すみません……もしかしてプリ小説で投稿してましたか？ (10月5日 2時) (レス) id: 6dc471422c (このIDを非表示/違反報告)
のこの(プロフ) - 塩さん» 返信が遅くなり申し訳ありません… 多忙につき更新が滞っていますが、大変励みになります！コメントありがとうございました！ (2023年1月22日 21時) (レス) id: f12cc2e61a (このIDを非表示/違反報告)
塩 - めちゃくちゃ面白いです。応援してます！ (2023年1月7日 21時) (レス) @page17 id: 30dece2dde (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：のこの | 作成日時：2022年10月30日 3時
