起首雷同-伍- ページ24
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「八十八橋の呪いも重複してただけで津美紀の寝たきりの根本の呪いは解けてないだろうな」
「虎杖に指のことは何て説明するか──」
なんてボソボソと話していた恵がこっくりと眠りに落ちてから、何十分経っただろう。
足に若干の痺れを感じてはいるけど、流石に血塗れの恵の頭を岩場に置くわけにもいかず、ただ耐えている。
そこに二人分の砂利音を響かせてやってきた──虎杖と野薔薇。
「「え」」
普通の「え」よりかなり困惑感の強い「え」をハモらせた二人は、どっちもかなりボロボロだけどなんとか元気そうで安心する。
てか野薔薇袖引きちぎられたのかな。
『虎杖!野薔薇ー!!よかったぁ、いやー今動けなくって…』
「いや、アンタ達それどういう状況よ…?」
『え?だから見た通り』
「ま、まさか、伏黒の最期のお願いを叶えてあげてる…とか──?」
「最期の最期に…いや、伏黒なら言いそうね…」
『え??』
何やら二人で話し合った虎杖と野薔薇は恐る恐るという様子で恵に視線を向けた。
「「ふっ…伏黒…?」」
「お、戻ったか…良かった。無事で」
「「ビッ…ビビったーっ!!死んでんのかと思ったー!!」」
「声量落としてくれ…頭痛い……」
ムクリと起き上がった恵に飛び上がって両手を合わせた二人。
頭痛に悩まされる恵。
「悪ィ、A…足辛かったろ、ほら伸ばせるか」
『いや待って伸ばせない。伸ばせないってばイダダダダ』
ちょっと罪悪感を感じてるのか柔軟を強いてくる恵が鬼のように私の腿裏の筋肉を伸ばそうとしてくるせいで、むしろ死にかけた。
身体固いの知ってるくせに…酷いやい、
しくしくしていると野薔薇が恵の手元を見て、ギョッとしたように顔になった。
「宿儺の指持って寝こけるなよ…危ねぇなぁ…」
「何で指のこと知ってんだよ」
「それ聞く余裕ある?」
「…ねぇ」
『私がいたから大丈夫だよ!』と力こぶを作ってみせると「足痺れて喚いてる時点で無理だわ」と一蹴された。
当たりが強過ぎる。
「とりあえず新田さんに連絡して応急で封印してもらわねぇと…、呪霊が寄る」
『フム…これは左腕小指だね』
「どーでもいいわ」
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Uo(プロフ) - 無さん» コメントありがとうございます❕イラストを載せるのは緊張するので、そう言っていただけると嬉しいです😖 (6月5日 1時) (レス) id: d9295642a6 (このIDを非表示/違反報告)
無 - 絵うっっま!!!お話の方もサクサク行かせてもらってます! (2022年12月27日 15時) (レス) @page36 id: 97d79e1a3f (このIDを非表示/違反報告)
Uo(プロフ) - 鈴さん» こちらのミスです、すみません😖修正したので、見られるようになったと思います…! (2022年12月20日 15時) (レス) id: 37eb27a647 (このIDを非表示/違反報告)
鈴 - すみません、夢主ちゃんの画像が見れないのですが…… (2022年12月5日 18時) (レス) @page9 id: e67e995d1b (このIDを非表示/違反報告)
Uo(プロフ) - アオちゃんさん» コメントありがとうございます❕そんなにお褒めの言葉を頂けるなんて、感激です…!!😖ご期待に応えられるよう頑張ります! (2022年10月3日 23時) (レス) id: 6bc61cb134 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:とま | 作成日時:2022年9月13日 1時