64話 ページ16
＊
ファングが先頭を歩いて、三人横一列でその後ろを着いていく。
『ファング、あんなに堂々と先頭を歩いて勇敢だわ!臆病だなんてハグリッドは言ったけど』
「おい……君話してる余裕があるのか？あんまり離れるなよ、その能天気さは一体どこから来てるんだ……」
ドラコは随分怖がっているようで、声にいつもの余裕さがない。
「.....ファング、どうした？」
ハリーがファングが立ち止まったのを見て視線を前に向けると、すぐに傷を抑えた。
『ハリー!大丈夫？……？!』
視線の先には、銀色の水溜まりの真ん中に横たわるユニコーンと、そばでその血を飲む､不気味な真っ黒い何か。
「わぁあああーーー!!!!」
ドラコが叫んだことでファングが驚いて、来た道を引き返してしまった。
咄嗟にAの手を引いてドラコも引き返そうとするが、Aは腰が抜けてしまったようで、その場から立ち上がれそうもない。
「おい!!しっかりしろ!!!……クソ!!」
そう言ってドラコも引き返したのを視界の端で見て、立ちすくんでいると黒いマントがゆらりと動いて近づいてくる。
ヒュッ、と息を呑んだAを咄嗟にハリーが背に隠して、視線は前に向けたままゆっくり後ずさる。
走り出して逃げたいけど、背を向けるのはまずい。直感的にそう感じた。
『ぅわっ!』
そのままジリジリと後ずさっていくと、後ろの木に躓いたAが倒れ込んでしまい、ハリーが勢いよく振り向く。
「A……!!大丈夫」
もうそこまで迫ってきている黒い影と、倒れ込んで動けないAを交互に見て、ハリーは咄嗟に倒れているAに覆い被さった。
震えている。守らなければとただ必死に腕に力を込める。
『ハリー、あれ!!』
何かが頭上を飛び越えて行くのを感じて振り返ると、現れた何かが黒い影を追い返していた。
「A……立てるかい？」
『ありがとう、ハリー……ケンタウルスだわ』
「ハリー・ポッター、そしてアーシェの子。森から出なさい。森のものは君たちを知っている。今、この森は安全じゃない。君たちにとってもね」
「Aを知っているの」
「知っているさ、A。君は母親の生き写しのようにそっくりだ。アーシェはこの森の女神のような人だった」
その言葉に強張っていたAの顔がほのかに和らいで、ハリーは少し安堵した。
「さっき、僕らを襲ってきたのは何だったの」
「……恐ろしい生き物だよ」
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Uo(プロフ) - れいさん» コメントありがとうございます❕しばらくおやすみしていて、その上不定期な更新で待っていてくださる方々には本当に申し訳ない気持ちです😞少しずつでも進めて完結させたいと思っているので、これからもどうぞよろしくお願いいたします…!! (4月8日 23時) (
レス) id: 2ac4bc0020 (このIDを非表示/違反報告)
れい - めっちゃ久しぶりにコメント失礼します！前に書いたコメントが返信されてて、よっしゃー！って心の中で叫びました！このシリーズのほんとに好きなので、ゆっくりでもいいから更新して欲しいです...。ずっと、ずっと応援していますから！ (3月31日 20時) (レス) id: d760ec90d4 (このIDを非表示/違反報告)
Uo(プロフ) - れいさん» コメントありがとうございます❕ハリー好き意外と少ないので嬉しいです…!!ご期待に応えられるよう頑張るので、気長にお付き合い頂けると嬉しいです! (3月31日 19時) (レス) id: b8e3b5cbd8 (このIDを非表示/違反報告)
Uo(プロフ) - みかんさん» コメントありがとうございます❕完結までどうか気長に待ってくださると幸いです😖 (3月31日 19時) (レス) id: b8e3b5cbd8 (このIDを非表示/違反報告)
れい - 主人公ちゃんがハリーにおんぶされてる...可愛すぎだろ！ハリー大好きなので、すごいこのシリーズ大好きです！ (12月21日 14時) (レス) @page8 id: d760ec90d4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：とま x他1人 | 作成日時：2022年2月7日 12時
