よん ページ4
(可愛いペンダント……)
首飾りを指先でそっと撫でながら自然と笑みがこぼれる。
「あ、あの!つかぬ事をお聞きしますが、ここは……天国、ですか?」
はっと気づくようにお鶴さんという女性に話しかけた。
お鶴さんは男性と顔を見合わせて、プッと笑いだした。
「ううふ、天国だなんて。大丈夫よお嬢さん。貴方は死んでなんかいないわ、安心してちょうだい」
と優しい手つきで頭を撫でられた。
「い、生きている……?」
そう聞き返すと、頷いている女性。
「あ、あの!つかぬ事をお聞きしますが、ここは一体、どこなんですか?」
天国じゃないのなら一体ここはどこなのか。それだけで頭がパンクしそうになる。
「ここは安土城からちょっと離れている村よ。」
「む、村……?」
驚く暇を与えずにお鶴さんは続けて言う。
「数日前、お嬢さんはこの村の近くの川で打ち上げられていたの。酷い怪我を負ってね、」
「
もう何がなんだか分からない。
トラックに轢かれて死んだと思いきや、背中に怪我を負い、川に打ち上げられ、挙句の果てにはここは安土城の少し離れた村だという。
嘘も大概にして欲しいところだが、そうともいかなかった。
「今、何年が分かりますか?」
「今は天正6年だよ」
迷うことなく答えるお鶴さんに驚愕とした。
微かな淡い希望が打ち砕かれるように
あぁ、私……戦国時代に転生したんだ、
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作者名:あいす | 作成日時:2023年11月20日 22時