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建前 ページ5

完璧な笑顔でそう言ってのけた霊幻先輩の頬を私は懸念した。

そこは赤くなって今にも腫れそうだ。

Aは自然な流れで霊幻に歩み寄り
赤くなった頬に手を添えた。

「大丈夫だって、これくらい。」

そう言いながらも嫌がるような素振りを見せず、霊幻はAにされるがままにされていた。

「これだと痛むでしょう。ちょっと付き合ってください。」

そっと私は霊幻先輩の手を引いた。

さっきまであんな状態だったのに
先輩はちっとも人を怖がる様子を見せない。


さっきからこの先輩、あまりに肝が据わりすぎてない?

なんか、この完璧な笑顔や余裕気な感じも
どこか自分を取り繕っているような、

人に認められるための建前みたいに

いや、人との間にいざこざや深い関係を築かないための術のように見える。

「気持ち悪い笑顔…」
「はぁ?何だって?」

確かに小声とはいえ当然失礼なことを口走ってしまった。

「すみません。でも何か...先輩気持ち悪いですよ。こんなへらへらしてる場合じゃありません。」

話しながらも私は校庭の隅に置かれた
水道に霊幻先輩を連れてきた。

そのままポケットから紺色の
ハンカチを取り出し水道の水で濡らした。

そんまま先輩の頬を冷やしてやる、

「おい、何してんだ?」
「冷やしているんです。じっとしていて下さい。」
「おう。ありがとうな。」

そのままAは先輩の頬を冷やし
先輩と暫く無駄話をした。

無駄話をしていくつかわかったことがある。

どうやら霊幻先輩は頭が随分切れるらしい。

無駄話の中で
いろいろと鎌をかけたつもりだったが
先輩はひらりひらりとかわしていく。

何をこんなに警戒しているんだろうか...?

虐めの予兆→←初めて聞く声の魅力



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Lemonaめろんそーだ。(プロフ) - めっちゃ続き気になります、、、 (2019年2月2日 23時) (レス) id: 410f0c8008 (このIDを非表示/違反報告)
くるみ(プロフ) - ありがとうございます (2017年8月9日 11時) (レス) id: e2cf070f5b (このIDを非表示/違反報告)
99(プロフ) - コメントをありがとうございます。読者様がそのように思ってくださっていることを知ってこの小説に定期的に取り組もうと再度思いましたので、明日投稿しますので宜しければ見てください。 (2017年8月9日 0時) (レス) id: 996208e53c (このIDを非表示/違反報告)
くるみ(プロフ) - 続きが凄く気になります (2017年8月9日 0時) (レス) id: e2cf070f5b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:99 | 作成日時:2017年5月11日 16時

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