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一週間後、乗船場にて




(な ん で だ よ !)




とことんまで私の予想を裏切って来る展開になんだか腹が立ってきた。




動揺する私の視線の先には、なんとも目立つ、総勢11名の皆様。




「楽しみですねー!」

「ほんとー!」

「でっけー船だなー!」

「あなたたち、はしゃぎ過ぎて海に落ちないようにね。」

「けど、マジででけーな…」




うん、分かってた。


君たちが来るのは分かってたよ少年探偵団。




次。




「こらー!ガキンチョども、置いてっちゃうぞー!」

「みんなー!乗船するよー!」

「にしてもバカでけえ船だな…いくらかけてんだ?」

「ハハ、気にしちゃいかんよ…」




うん、そうだね。


園子様、蘭ちゃん、小五郎さん、阿笠博士。


君たちもきっと来ると思ってた。




…次。




「沖矢さんもいらしてたんですねぇ…」

「おや、いけませんでしたか。」




問題はあなた様方だよ!


沖矢昴と安室透!なんでいるんだ!?




11人ってなんだ11人って!


チケット2枚で連れてこれるの10人までだろ!?


1人どうしたんだよあぶれてるぞ!




混乱する私の耳に、阿笠博士の「感謝するんじゃぞー」という声が聞こえてきた。




「わしと蘭くんがチケットを当てたからみんなで乗れるんじゃからな!」

「勿論です!お二人とも、ありがとうございます!」

「けどよ、チケット1枚で5人乗れんだろ?俺たち11人いるぞ!」

「この船をつくる段階で鈴木財閥が資金援助してるからね〜。私は個人的に、財閥側へのお礼の品としてのチケットを貰ってるのよ。」

「園子お姉さんすごーい!」




すごーい!!(血涙)




それで園子様が抜けた分のチケット消費枠に昴さんと安室さんが滑り込んだワケだ!


気分転換の旅のはずなのに私自ら虎穴に入り込んでないか…?


今下船したら確実に不審に思われるし何より昴さんに発見される。




(ま、まあ、昴さんに見つからなければオーケーかな…)




私は早くも不安に苛まれながら、船の中を進んだ。

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作者名:しま | 作成日時:2018年4月29日 21時

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