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レストランでの食事を終えた私はラウンジでゆったりと寛いでいた。




現在時刻は12時10分。


先ほどコナン様御一行が11人揃ってレストランに入って行くのが見えた。


よって少なくともあと20分ほどは出てこないと見て良いだろう。




それにしても豪華な船だな…


Xデーが過ぎて篠崎Aに戻れたら、もう一度乗りたいと思うくらいには快適だ。


今も快適といえば快適だけど心が休まらない。




だってほら、今回は昴さんもそうだけど、あのコナンくんが乗船あそばしているんだぞ。




今に事件か何か起こるのではと、私はさっきから気が気でない–––––––––




そう思って神経を尖らせていたおかげだろうか。




「……ん?」




ほぼ人がおらず静かなラウンジに、誰かが駆けてくるような音を私の耳がとらえた。


廊下から響いてくる音はどんどん大きくなっている。




(あの廊下は確か、レストランに続いていたような…)




嫌な予感がした私は、そそくさと手荷物を持って反対側の廊下からラウンジを去ろうとした。




「っ、待ってッ!!」




突然の大声に驚いて思わず立ち止まる。




振り返って見ると、廊下から息を切らして走ってくるコナンくんの姿があった。


な、なんだコナンくんか。


昴さんじゃなきゃとりあえずはオッケーだよ。




彼は間違いなく私を呼び止めたようで、立ち尽くす私のところにまっすぐやって来た。


はて、何故呼び止められたのか。


不思議に思いつつも表情には出さないようにして、静かにコナンくんの言葉を待った。




コナンくんは私のもとにたどり着くと、




「あ、えっと、その…」




何故かどもった。




お前まさかノープランで話しかけたんか???




「…人違いだったか?」




中々話出さないコナンくんを見かねて、私は助け舟を出してあげた。


コナンくんは「えっ」と顔を上げて「あ、あのね?」と可愛らしく手をもじもじさせる。


きゃわわ。




「さっきね、名前入りのハンカチ拾ったの。お姉さんのかなあって思ったんだ。だからね?その、お姉さんのお名前教えてくれる…?」




あざといッ




でも白白しいッ

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作者名:しま | 作成日時:2018年4月29日 21時

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