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2年前のあの日 別目線編1 ページ12

資料を持ちながらのんびり廊下を歩く。
昼下がりの柔らかい日差しが気持ち良い。

ふと着信が鳴った。

「伊地知です。五条さんですか?」

「違いまーす、番号間違えてますよー」

「え、それは大変失礼致しま·····って、声、五条さんじゃないですか!」

期待通りの伊地知の反応に、笑ってしまう。

「何ー?」

「この前出していただいた報告書の件なんですが、」

「ごめん、今急いでるんだよねーまたかけるわ」

「えっ、ちょっ·····」



伊地知には申し訳ないが、少し待ってもらおう。

今、仕事の助けを頼もうと、Aに会いに来ている所だった。
表向きは。
一番の目的は、今晩の予定を探り、且つ自分との予定を入れること。

普段みたいにただ誘うだけなら、何てことはない。
他のメンバーが居ることもよくあるが、2人で飲みにも遊びにも行く。
だけど、今日はいつもと違う。慎重に行きたい。

Aのいる部屋に着く。
戸を開けようとした所で、中の声が聞こえてきた。

雑談に花が咲いているのか、外にも聞こえてくるぐらいの声で楽しそうだ。
何気なく耳を澄ませると、Aの同僚の声が聞こえてきた。




「え!Aさん彼氏できたんすか!?ついに付き合ったんすね!?五条さんと!?」

「だから、悟はそういうのじゃないから。全然違う、別の人。」

「一般人なんだって。出会ってまだそんな経ってないんだよね。」




···············は?

ちょっと待て。今何て言った?

彼氏?一般人?

完全にフリーズした頭の中で、耳についた言葉だけがぐるぐると駆け巡る。




「てっきり五条さんかと·····。だって滅茶苦茶仲良いじゃないですか。」

「仲は良いよ、同期だもん。」



しれっと答えるAの声が聞こえる。
確かにそうだ、仲が良い。同期だから。

だけど、それ以上のものがあると思ってたのは自分だけだったのだろうか。




「でも何で一般人の人?向こうから告白されたんでしょ、何が決め手だったのさ?」


呆然と立ちすくんでいたが、Aの同僚の声に我に返る。

慌てて聞き耳を立てると、そうだなぁと悩むようなAの声が聞こえる。





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悟sideです。

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設定タグ:夢小説 , 呪術廻戦 , 五条悟   
作品ジャンル:アニメ
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しゃっと(プロフ) - しぃぷさん» コメントありがとうございます!自己満だなぁと思いながら書いてたので、こんな褒めてもらえるなんて…!嬉しすぎます。ありがとうございます!また新しいお話もがんばるので、そちらにもぜひお越しください〜。 (2021年2月4日 23時) (レス) id: 79cfbcfb05 (このIDを非表示/違反報告)
しぃぷ(プロフ) - いや、マジで天才かと思いました。めっちゃ好き過ぎる……話の構成も流れも最高です!!完結おめでとうございます!新作が出たら1番に応援しに行きますね!素敵な作品を有難う御座います!! (2021年2月2日 13時) (レス) id: c3f6824249 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:しゃっと | 作成日時:2020年12月5日 14時

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