推しがリスナーに告白とか心臓に悪いんでやめてください【紫】

社長、スタッフさんになんてこと頼んでるんですか ページ36

時は過ぎて放課後。


私は琉夏と一緒に下校しようと思い、昇降口で待っていた。



琉夏「お待たせ！遅れてごめんね」


私は「大丈夫だよ」と言って首を横に振った。二人で、肩を並べて校門まで歩く。



校門を出てしばらく歩いたところで、後ろから「すみません」と声を掛けられた。



後ろを振り返ると、白のＴシャツにジーンズを履いている、


２０代後半くらいの見知らぬ若い男性がいた。



？？？「白井 七瀬さんですよね？」



琉夏「人の名前を確かめる前に、まずは自分の名前と身分を教えるべきじゃないですか？」



そう言って、琉夏は男性から私を守るように私の前に立った。



？？？「あ、失礼いたしました。初めまして、STPR所属スタッフの吉長と申します」



『吉長さん！？』



吉長さんって、あの、度々すとぷりの放送で話題になってるスタッフさんだよね！？


というか、よく聞いたら普通に吉長さんの声なんですけど！？



琉夏「STPRのスタッフさんが、何故七瀬の名前を？」


男性の正体が吉永さんだと分かっても、琉夏は警戒心を解かなかった。




吉長「社長から、”七瀬さんを会社まで連れてきてほしい”と頼まれまして・・・」


『ちょっと待って、ななもり社長は一体何を吉長さんに頼んでるですか』



社長がスタッフさんに頼む内容じゃないよ。


メンバーの誰かが来ても困るけど、スタッフさんはもっと困るよ。




吉長「急用で、どうしても七瀬さんにお会いしたいそうなんですが・・・」


私はため息をついた。嫌な予感しかしないけど仕方ない。


『ご同行させて頂きます』



琉夏「僕も一緒に行きたいけど、用事があるからいけないなぁ。


　 七瀬、何かあったらすぐ連絡してね」



そう言ってから琉夏は吉長さんに近づき、何かを囁いた。


吉長さんの顔が引きつった。



吉長「全力で七瀬さんを会社まで送らせていただきます！！」



急に姿勢を正した吉長さん。琉夏は何を言ったの！？



笑顔で「バイバーイ」と言って去って行った琉夏。



吉長さん「七瀬さんのご友人はとても友達思いなんですね・・・」


『琉夏に何を言われたんですか！？』



吉長さんは言いにくそうに口を開いた。



吉長「”七瀬に一本でも手を出したら、殺/すからね？”って言われました」



私は全身の血が引いていくのを感じた。


吉長さんになんてこと言ってんの、あの親友バカ！！

番外編　なーくんたちによる秘密のお菓子作り→←私は純粋培養じゃない！！

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