この感情は「推し」に対しての好き?それとも・・・? ページ31
『あ、あの・・・・・・』
私は言葉に詰まった。言いたいことは沢山あるのに、うまく表現できない。
私は泣くのをこらえながら下を向いた。
言葉にできない自分にもイライラするし、待たせたてるなーくんにも申し訳ない。
なーくんは近づいて少しかがみ、私の手を取った。
ななもり「大丈夫、どんな言葉でも全部聞くから。ゆっくりでいいよ」
私の手を握りながら優しい声で、もう片方の手で私の頭を撫でてくれたなーくん。
私は深呼吸をした。落ち着け、私。
『・・・考える、時間を頂けませんか?』
なーくんは黙って私の目を見つめた。
『今日、本当に凄く楽しかったんです。
ななもりさんと一緒にいると安心するし、笑顔になれる。
”なーくんのことが好きだな”って改めて感じました。
ー−−でも。この想いが”推し”に対しての感情なのか、
”あなた”に対しての感情なのか分からなくて。
だけど、このままにするのは嫌なので、もう少しだけ時間を頂きたいんです。
なーくんの真剣な想いに、私も本気で向き合いたいって思ったから』
私の一つ一つの言葉に、なーくんは「うん、うん」と相づちを打ちながら聞いてくれた。
ななもり「・・・答えが出るまで、ずっと待ってるから。七瀬ちゃんのペースでいいよ」
目頭が熱くなった。やっぱり、なーくんは凄く優しい。
『ありがとうございます・・・』
なーくんは「ずっと言おうと思ってたんだけど」と話し始めた。
ななもり「日常会話でも、”なーくん”って呼んでほしいな。
あと、そろそろ敬語外して話さない?七瀬ちゃんとため口で話したいんだよね」
『善処します』
「それは、何も変わらないパターンでは?」となーくんがツッコんだ。
いや、最推しに対してすぐにため口にはなれませんって。
なーくんは「お家猫ちゃんたちに、ご飯あげなきゃだから帰るね」と言った。
ななもり「おやすみ、七瀬ちゃん」
そう言って、なーくんは自分の家へ帰って行った。
玄関の扉を開けると、さとみくんが腕を組んで壁に寄りかかっていた。
『何してるの?』
無言でこちらを見つめてくるさとみくん。私は不信感を抱いた。
さとみくんはゆっくり近づいて、ポンっと頭に手を乗せた。
そして、そのまま私の髪をわしゃわしゃとかき回した。
『ちょ、何!?』
さとみ「無理すんなよ」
そう言ったさとみくんの声は、いつになく真剣だった。
自分の”本当の思い”を見失うなよ?→←あの、シスコンとか色々通り越してません?
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らくがん* - さくりさん、、、、、尊いです、2も見ます、な〜くん尊い、、、 (4月29日 17時) (レス) @page25 id: 9e395d752b (このIDを非表示/違反報告)
雨萩さくり(プロフ) - 零採さん» 返信が遅れてしまってごめんなさい!!コメントありがとうございます。僕は6人のすとぷりが好きなのとななジェル推しなのでこの小説を書かせて頂きました✨楽しんで読んでくれたら嬉しいです……!! (2月18日 18時) (レス) id: c9a476ef2d (このIDを非表示/違反報告)
零採 - なーくんの話だ…!一人のすとリスとしてすっごく嬉しいです! (12月27日 18時) (レス) @page24 id: 493da3e0a4 (このIDを非表示/違反報告)
如月玲斗/玲央(プロフ) - 雨萩さくりさん» 神の定めだねぇww どういたしまして? (5月19日 17時) (レス) id: 9c1c96d73e (このIDを非表示/違反報告)
雨萩さくり(プロフ) - 如月玲斗/玲央さん» 私の作品が玲斗くんに影響を与えてしまうとは・・・。これも神の定めかな?(何言ってんだこいつ)・・・冗談はさておき、こちらこそ沢山読んでくれてありがとう!! (5月19日 7時) (レス) id: 62efc680fd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:雨萩さくり | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/n15a76543b1
作成日時:2023年2月23日 21時