幼馴染から恋愛対象になる方法 【苺】

第37話　【雨萩さくり】 ページ45

莉犬「みんな、どんなことお願いした?」


ころん「バナナがいっぱい食べられますように」


莉犬「るぅちゃんは何にした?」


ころん「あれ」







”どんなお願いことをしたか”という疑問にころちゃんがいつもの調子で答えると、


莉犬くんは何事もなかったかのようにるぅとくんに質問を投げた。









るぅと「ん〜、秘密。誰かに話すと願いが叶わないって言うし」


さとみ「つまり、ころんの願いは叶わないと」


ころん「えぇ!?嘘でしょ!?」








ころちゃんはショックを受けたのか勢いよく膝から崩れ落ちた。


ほぼ毎日バナナ食べてるし、ころちゃんなら叶う気がするけどな……。


苦笑いしながらみんなを見つめていると、なーくんが「願い、叶うといいね」と言って笑った。


これは、私たち全員に対して言ってくれてるんだろうな。









『……叶うよ。証拠とかはないけど、私の勘がそう訴えてるから』


ジェル「ぶはっ、Aが言うなら叶うやろうなぁ。何せAの勘はよく当たるし」


さとみ「野生の勘が鋭いもんな」


『さっきから一言多いよ、さとみくん』








”どうせ私は女らしくない野生の猿ですよ”


プイッと横を向いて不貞腐れると、クスクスと笑われた。


確かにみんなの方が可愛いし、女子力高いけどさ。それを認めるのは何か複雑なんだよね。








るぅと「拗ねないでよ〜。僕らはAのこと可愛い女の子だって思ってるよ?」


ジェル「まぁ、僕の方が可愛いんですけどね!」







突然始まったるぅとくんの声真似に不意打ちすぎて耐え切れず、普通に吹き出してしまった。


クオリティー高いし、本人がホントに思ってそうなギリギリのライン攻めてくるのやめてほしい。


お腹を抱えて笑っていると、「笑いすぎ!」と恥ずかしそうにする声が耳に入った。









るぅと「僕そんなこと思ってないし言ってないよ!!まず、自分のこと可愛いって思ったことないし」


『いやいやいや、前半はともかく後半は嘘でしょ。そのショタボイスで無自覚は怖いって』


ジェル「心の中は”僕が世界一可愛いです!”って思ってるんでしょ?」


るぅと「変な捏造しないでください!違いますよ」








全力で抗議するも、彼の言葉を気にすることなくボケ続けるジェルくん。


この二人仲良しだなぁ。何だかんだ言って相性いいのかも。








ななもり「……来年も、こうやって集まれるといいなぁ」


『え?』


ななもり「あ、いや、また初詣行きたいなぁと思って」

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