幼馴染から恋愛対象になる方法 【苺】

第34話【紫月まろ。】 ページ42

ASide



『私は、出来る事ならばこの子を飼ってあげたい。』



動物を飼うって事は一つの命を預かることだって、ちゃんとわかってる。


お世話をすることが、一つの命を預かることがどんなに大変なのか。


でもそれ以前にこの子の命を救ってあげたい。


殺処分されてしまう前に助けてあげたい。


私がこの子を飼えたところで、他のこの命が助かるわけでもない。



『相当な覚悟が居ることもわかってる。
　お世話をすることがどんなに大変か、命の大切さもわかってる。』


もしかしたら今以上に迷惑を掛けてしまうことだって、あるかもしれない。



ななもり。「...そっか。Aがそうするなら俺は止めないよ。
　 ただ...無理だけはしないこと！何かあれば俺らのことも頼って欲しい。」


『うん、ありがとう！』


A父「お父さんたちもお世話ぐらいは手伝えるから、一緒に育てような。
　 だけどお父さんから一つだけ。」



お父さんはこう言った。



A父「必ず生き物には別れがやってくる。
　 それを悲しむのは良いが、いつまでも引きずるんじゃないぞ？」



お父さん...。



ななもり。「そうと決まったら子猫を飼うのに必要なもの、買いに行こ？」


『うん！』



“子猫の飼育 必要な物”そうスマホに打ち込んで調べてみる。



『えっと...お皿、キャットフード、ケージ、ベッド、トイレと砂、首輪と迷子札だって。
　生後1ヶ月以内ならば、ミルクと哺乳瓶もらしいよ...。』

ななもり。「この子が遊べるおもちゃも多少買ってあげたいよね...。」



A父「そうだな...ミルクは大丈夫だろう。獣医の方も言っていたしな。」


ななもり。「A、俺からこの子におもちゃ買ってあげても良い？


A『良いの!?』


A父「ななもりくん。気持ちは嬉しいがななもりくんのお金なんだから、自分のために使いなさい。」



なーくんは買ってくれようとする。


お父さんも一向に譲らない。


最近なーくんに折れてばっかりだったもんね。


こんなに愛されてるなんて、この子猫も幸せだな...。



そーいえば、名前...。


愛されてるから愛？


王原兄弟の中で1番猫が好きなのはさとちゃん


それじゃあ、もも？



『ねぇなーくん、お父さん。この子の名前なんだけどモモってどう？』


ななもり。「もも、か...良いと思う！」

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