第３５話 【雨萩さくり】 ページ41
必要なものを用意した後、携帯で近くの動物病院を調べたら一軒だけ営業してる店があった。
時間帯が遅いのもあって、私とお父さん、それからなーくんが向かうことになった。
三人で車に乗り、動物病院で獣医さんに子猫の容態を見てもらうと、
「弱ってはいますが、これから十分な栄養を与えれば問題ないですよ」と診断された。
安心してホッと胸を撫で下ろすと、寝ている子猫がタオルにくるまれた状態で渡された。
こんなに可愛いのに、どうしてあんなところに捨てられたんだろう。
泣きそうになるのを堪えながら私は「ありがとうございます」と言って子猫を受け取った。
動物病院を出て家に戻っている車内は空気が重く、誰も口が開ける状況ではなかった。
つい勢いで飼いたいって言っちゃったけど、
命の重みを考えたら本当に私が飼っていいのか不安になってきた。
私が飼わないという判断を下すと、この子は確実に保健所に引き取られる。
しばらくして里親が現れなければ、無惨にも命の灯が消えてしまう。
放っておけなくて助けたい一心で自分からお母さんたちにお願いしたことだけど、
改めて考えると私の行動は無責任だったのかもしれない。
”動物の命を預かるということは、我々が想像してる以上に重大なことです。
動物を飼うのは楽しいことばかりではありません。時には面倒なことだってあるでしょう。
お世話をするのが苦しい時もあまります。
もしこの子を飼うのであれば、それ相応の覚悟を持ってください”
近年、動物虐待や捨てられている子が増えているのもあるからだろう。
獣医さんは真剣な表情でそう伝えてくれた。”それ相応の覚悟”、か……。
私は窓の外を見ながら子猫の行く末について考えていた。
「子猫、そこまで重傷じゃなくて良かったね」
車を運転しながら、お父さんは後部座席に座っていた私たちに話しかけた。
「そうだね」と相づちを打つと、なーくんに私の名前を呼ばれた。
”ー−−Aはさ、本当にこの子を飼うの？”
綺麗な瞳で真っ直ぐ見られ、私は一瞬言葉に詰まった。
別に飼うなと言われてるわけでもない。かと言って飼ってもいいんじゃないとも肯定されてない。
なーくんは、私が責任を持って世話をする覚悟があるかどうかを確かめたいんだ。
それを悟った私は、大きく息を吸って口を開いた。
『私は＿＿＿』
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紫月まろ@相方:めんたいこ#勉強消滅させよう同盟(プロフ) - さまーさん» わ~!!ありがとうございます!お褒めいただき光栄です! (4月3日 14時) (
レス) id: 5dc82e964f (このIDを非表示/違反報告)
さまー(プロフ) - ちょっと待って！？神同士が合作してやがる…神同士がくっついて神を超えてやがる… (4月2日 9時) (レス) id: ad3984bf8f (このIDを非表示/違反報告)
紫月まろ@相方:めんたいこ#勉強消滅させよう同盟(プロフ) - しーちゃんさん» 褒めていただけるのはすごく嬉しいのですが、さくり同様の意見です…。 (12月9日 19時) (レス) id: 9c4501d397 (このIDを非表示/違反報告)
雨萩さくり(プロフ) - しーちゃんさん» えーっと、それはしーちゃん様が手掛けた作品として投稿するということですか？それとも、こういう作品があるよ〜みたいな感じで宣伝するということですか？ (12月9日 17時) (レス) id: c9a476ef2d (このIDを非表示/違反報告)
しーちゃん - このお話があまりにも素敵だったので多くの人に見てもらいたく、プリ小説と言うアプリで 同じ内容で書かせてもらってもよろしいでしょうか、、 (12月9日 17時) (レス) id: 22e9f0b0d2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雨萩さくり x他1人 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/n15a76543b1
作成日時：2023年7月28日 19時
