第27話 【雨萩さくり】 ページ33
楽しいクリパが終わり、みんなと別れた数時間後。
私はベットの上でおばさんとおじさんのことについて考えていた。
今年のクリスマスも来なかったなぁ……。
予想はしてたけど、いざそれが現実になるとやっぱりモヤモヤしてしまう。
私がこれだけ悩んでるってことは、なーくんたちはもっと辛いんだろうな。
毎年クリスマスは不在の上に、下手したら年末年始と誕生日のときに帰って来ないときもある。
仕事だから仕方ないとはいえ、いくら何でも家族での時間を作らなすぎな気がする。
みんなで集まりたくでもどうしても抜けられない用事があって、
おばさんたちも申し訳なく思ってるとかなら優しさも伝わるしいいと思うんだけど、
どう見てもおじさんたちは息子との時間を大切にしようとしてるとは思えない。
普段もお家にいないことが多いし、
珍しく滞在してると思えばおじさんはなーくんやさとみくんと喧嘩ばかりしている。
喧嘩の内容も仕事関連のことで、何というか、”親子”って感じはしない。
仲良くしてほしいなと思いつつ、他人の家庭事情だから口出しにくい。
でも、このままの状況でいいわけがない。
動きたくても動けない状態に深くため息をつき、
私は目覚まし時計をセットしてからゆっくり目をつむった。
騒音に近いアラーム音に起こされ若干不機嫌になりながら体を起こすと、
ラインの通知が入っていることに気が付いた。
中を開くと、ちょうど数分前にグループの方でなーくんから連絡が来ていた。
私が起床するタイミング分かってた?エスパー?心の中でふざけながら、ラインの内容を確認した。
ななもり今年も、母さんたち年末年始は帰れないみたい。
ななもりもし良ければ、みんなで泊まりに行ってもいい?
Aもちろん!みんなで一緒に過ごした方が楽しいし、お母さんたちも喜ぶと思う!
ななもりよかった!じゃあ、色々予定が決まったらまた連絡するね。
”オッケー”とスタンプ付きで返すると、私たちの会話は終わった。
___やっぱり例年通り帰省はなし、か。
年末年始なんだから休みぐらい取ればいいのにと思ってしまうけど、
大手企業の社長だとそうもいかないらしい。
私は複雑な気持ちを抱えながら1階に降りて顔を洗い、お母さんが用意してくれた朝食を食べた。
26人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
紫月まろ@相方:めんたいこ#勉強消滅させよう同盟(プロフ) - さまーさん» わ~!!ありがとうございます!お褒めいただき光栄です! (4月3日 14時) (レス) id: 5dc82e964f (このIDを非表示/違反報告)
さまー(プロフ) - ちょっと待って!?神同士が合作してやがる…神同士がくっついて神を超えてやがる… (4月2日 9時) (レス) id: ad3984bf8f (このIDを非表示/違反報告)
紫月まろ@相方:めんたいこ#勉強消滅させよう同盟(プロフ) - しーちゃんさん» 褒めていただけるのはすごく嬉しいのですが、さくり同様の意見です…。 (12月9日 19時) (レス) id: 9c4501d397 (このIDを非表示/違反報告)
雨萩さくり(プロフ) - しーちゃんさん» えーっと、それはしーちゃん様が手掛けた作品として投稿するということですか?それとも、こういう作品があるよ〜みたいな感じで宣伝するということですか? (12月9日 17時) (レス) id: c9a476ef2d (このIDを非表示/違反報告)
しーちゃん - このお話があまりにも素敵だったので多くの人に見てもらいたく、プリ小説と言うアプリで 同じ内容で書かせてもらってもよろしいでしょうか、、 (12月9日 17時) (レス) id: 22e9f0b0d2 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:雨萩さくり x他1人 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/n15a76543b1
作成日時:2023年7月28日 19時