ゴミ箱を開けるとそこは異世界だった『wrwrd』

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「一緒に来たんやろ？」

　不思議そうな顔をするオスマンさん。そこでようやく理解した。あの金髪の男性の名前が、コネシマなのだと。

「…なんか事情があるんやろうけど、今はとにかく」

　急かすような物言いを始めた時、建物全体に響くような大きな警告音が鳴る。

『白鬼が現れました。直ちに作戦エフを実行〜』

　アナウンスを聞くとオスマンさんは舌打ちをして、いきなり私の肩を掴んだ。その時、彼の目は見開かれていた。

　細目の時にうっすら見えていた深い緑色ではなく、明るい赤色。

【家に帰れ】

　後日コネシマにこのことを話すと、おそらく催眠的な魔法だと思うと言われた。私の体は自由に動かず、そのまま物置部屋に入り、窓に足をかけた。

　物置に適当に置いてあったロープを掴み、窓から垂れ流し、伝っておりていく。地面に足ついたとき、催眠が解けた。

　当たり前だ。帰る家がここにないのだから。

「あれ、私何して」

「…女？の子？」

　私の意識がはっきりした時、目の前には赤いバツ印が特徴的なマスクをした男性が、血まみれになって立っていた。

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