クリスマス企画・番外編―3― ページ26
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遠くの街明かりが白い雪に反射し、まるで蝋燭のように優しく揺らめく。
「…私、この景色を忘れない。来年のクリスマスも、こうしてリヴァイと一緒に過ごせるように祈ってる」
「当然だ。…まさか約束を忘れたわけじゃねぇだろうな？」
「忘れてないよ！…忘れてない」
けど…生と死の狭間
私達はそこに生きている
「…不安か？」
不安じゃないと言えば、嘘になるかもしれない
けど…
「…ううん。リヴァイがいてくれるから、大丈夫」
そう言ったAはトンとリヴァイの肩に頭を乗せた。
あぁ、隣にいてくれるんだな…とその存在を、その温もりを実感する。
リヴァイはそんなAの手をとると、自分のコートのポケットにそっと入れた。
「…冷たくなっちまったな。少しは温かいか？」
「…うん…すごくあったかい」
繋いだ手の温もりが愛おしい…
吐く息が白く闇に消えていく…時が止まったかのように静かな夜
ああ、本当にこのまま時が止まればいいのにと、そう思う
ふいにリヴァイの唇が近づき、掬うようにゆっくりと唇が重なり合った。
そのまま二人は深い口づけを交わした。
「…部屋に帰って続きするか？」
「ふふ…それって誘い文句？」
そう言って笑うと、リヴァイが少しむくれたように眉間に皺を寄せる。
「なら、お前はしたくねぇのか？」
「そうは言ってないけど…」
「なら決まりだな」
隣でリヴァイが立ちあがったかと思うと、ふわりと身体が宙に浮く。
突然抱え上げられ「わっ！」と小さく声をあげたAに、「掴まってろ」と告げリヴァイが歩き始める。
少し照れながらもリヴァイの首に腕を回す。
「…あのね、リヴァイにプレゼントがあるの。まだ秘密だけど。…気に入ってくれるといいな」
「お前がくれるものなら、なんだって嬉しいに決まってる」
時折、歯の浮くような台詞をサラリと言ってのけるリヴァイは、やっぱり反則だと思う。
頬が熱くなるのを感じながら、Aは回した腕にギュッと力を込めた。
離れたくない
離したくない
この温もりも、あなたの優しさも、声も仕草も、その愛しい眼差しも…
あなたと一緒にいたいから
これから先も、ずっと一緒に生きていきたいから
たとえこの世界が残酷でも
どんな運命が待ち受けているとしても
この気持ちだけは変わらない
あなたの側に、ずっといたい…
「リヴァイ、お誕生日おめでとう。誰よりも…愛してる…―――」
・・・end
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berumanami0220(プロフ) - こんなに長く書き切ってくれてありがとうございました！すごく素敵なお話でした (4月6日 19時) (
レス) id: c0ff4540c3 (このIDを非表示/違反報告)
まやや - 泣いちゃった。。ジャンの変装シーンってどういうことですか？この長編を描き切るなんて素晴らしいです！！ (2020年10月24日 16時) (レス) id: e7ac9c5abf (このIDを非表示/違反報告)
沙羅(プロフ) - コットンキャンディーさん» コメントありがとうございます！こんなに長い小説を読んでいただき、本当にありがとうございます。嬉しいコメントまで、ありがたいばかりです(泣)だいぶ前に書いた作品ではありますが、こうして読んでくださることに心より感謝です！ありがとうございました(T-T) (2020年5月8日 0時) (レス) id: d224b33113 (このIDを非表示/違反報告)
コットンキャンディー(プロフ) - こんにちは。今更ながら読ませていただきました！この章では泣いてしまいました本当に。こんな小説を書けるなんてすごいです！この小説を書いて下さりありがとうございました！とても面白かったです！ (2020年5月6日 12時) (レス) id: 5295ad42ac (このIDを非表示/違反報告)
沙羅(プロフ) - ゆらさん» コメントありがとうございます！そんな風に泣いていただけるなんて…本当にありがとうございます！最後の終わり方はいろいろと悩んだので、そう言っていただけると嬉しいです(泣)この作品を読んでいただき本当にありがとうございました！ (2019年9月25日 0時) (レス) id: d224b33113 (このIDを非表示/違反報告)
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