敗者達3 ―最善の選択とは ページ3
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「…お前は、あの時のエレンのなじみか」
それで、あんなに必死にヤツの後を追っていたわけか…
なるほど、合点がいく
Aからも以前、聞いたことがある
エレンには幼い頃から親しくしている、二人のなじみがいると
一人は立体機動に優れ、訓練兵団を首位で卒業したという
もう一人は身体能力は劣るものの、座学に優れ、非凡な頭脳を持っている、と…
コイツはその前者、ということか
確かにさっきの立体機動を見る限り、訓練兵団を卒業したばかりとは思えない動き
調査兵団の精鋭と並ぶ程の…
――二人で…ヤツを仕留められるか
その考えがリヴァイの脳裏を掠めた。
ここで女型を仕留め、エレンの安否を確認し、女型の中身まで確保できれば言うことはない
できることならば、そうしたい
が、現状…
あの硬化させる能力がある限り、可能性はゼロに近いだろう
あの能力を出し抜く為には、こちらの存在を敵に気づかれないように近づき、能力を発揮する前に奇襲をかけるか
もしくは能力を発揮できない程のダメージを与えるか…
だが、今は時間もこちらの兵力も限られている
しかも、既にこちらの存在を知られていて、向こうも動きを警戒しているだろう
仕留めるには、リスクが大きすぎる
ならば、――…目的を絞るしかない
「…目的を一つに絞るぞ」
リヴァイの発する言葉に、ミカサは緊張の面持ちでリヴァイを見つめた。
「まず…、女型を仕留めることは諦める」
「ッ…このままヤツを逃すということですか…！？ですが…――ッ」
「あの硬化させる能力がある以上は無理だ。俺の判断に従え」
「…………」
「エレンが生きていることに全ての望みを懸け、ヤツが森を抜ける前にエレンを救い出す」
反論しかけたミカサは、エレンを救い出す、という言葉に息を呑むと、静かにブレードを握り締めた。
エレンを助けられるなら異論はない。
「俺がヤツを削る。お前はヤツの注意を引け」
頷いたミカサが女型の前方へと移動するのを確認すると、リヴァイは女型の頭上へと軌道を移した。
本当ならば、もちろん仕留めたい
だが現状、それは最善策ではない
それに、今は早くこの状況に決着をつけ、一刻も早くAの元へ…―――
待ってろ、A…
胸の痛みを抑え込むと、リヴァイは眼前の目標へと意識を集中させた。
ブレードを逆手に構え、限界まで神経を研ぎ澄ましてゆく…。
周りの音の一切が…―――消えた。
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berumanami0220(プロフ) - こんなに長く書き切ってくれてありがとうございました！すごく素敵なお話でした (4月6日 19時) (
レス) id: c0ff4540c3 (このIDを非表示/違反報告)
まやや - 泣いちゃった。。ジャンの変装シーンってどういうことですか？この長編を描き切るなんて素晴らしいです！！ (2020年10月24日 16時) (レス) id: e7ac9c5abf (このIDを非表示/違反報告)
沙羅(プロフ) - コットンキャンディーさん» コメントありがとうございます！こんなに長い小説を読んでいただき、本当にありがとうございます。嬉しいコメントまで、ありがたいばかりです(泣)だいぶ前に書いた作品ではありますが、こうして読んでくださることに心より感謝です！ありがとうございました(T-T) (2020年5月8日 0時) (レス) id: d224b33113 (このIDを非表示/違反報告)
コットンキャンディー(プロフ) - こんにちは。今更ながら読ませていただきました！この章では泣いてしまいました本当に。こんな小説を書けるなんてすごいです！この小説を書いて下さりありがとうございました！とても面白かったです！ (2020年5月6日 12時) (レス) id: 5295ad42ac (このIDを非表示/違反報告)
沙羅(プロフ) - ゆらさん» コメントありがとうございます！そんな風に泣いていただけるなんて…本当にありがとうございます！最後の終わり方はいろいろと悩んだので、そう言っていただけると嬉しいです(泣)この作品を読んでいただき本当にありがとうございました！ (2019年9月25日 0時) (レス) id: d224b33113 (このIDを非表示/違反報告)
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