鉄槌7 ―信じるべきもの ページ14
・
それでもまだ迷っている様子のエレンに、Aは言葉を続けた。
「それに、私達は絶対にヤツなんかに負けたりなんかしない！だから大丈夫！！」
「……Aさん…でも…―――ッ」
不安そうにAを見つめるエレン。
そこへ、オルオとペトラが近づく。
「何だテメェ…俺達の腕を疑ってんのか！？」
「そうなのエレン…？私達のことがそんなに…信じられないの？」
「…ッ………」
違う…
信じてないわけじゃない
そうじゃなくて…俺は……―――！
自分の中で苦悩と葛藤を繰り返す。
何が正しい選択なのか
何を信じるべきなのか
一緒に戦うべきか
仲間を信じ、先に進むべきか
ついさっき、リヴァイから選択を迫られた時と同じ
またその繰り返し
選択の繰り返し…―――
「エレン、…お願い……！」
懇願するようなAの表情に、エレンの胸が痛いほど締めつけられる。
Aさんが強いことは知っている
リヴァイ班が強いことは知っている
そう誰よりも…
この一ヶ月共に過ごし、一番近い場所でずっと見てきたんだ
一緒に訓練して、食事をして、掃除をして、いろんなことを話して…
一緒に過ごした時間が、本当に楽しかった
そして、こんな得体の知れない俺を、『仲間』として受け入れてくれたことが
この上なく嬉しかった…――
信じてる
信じたい…
大切な『仲間』だからこそ、信じたい
俺は――――信じると決めたんだ…！
奥歯をギュッと強く噛みしめると、エレンは決意した表情で顔を上げた。
「…わかりました…っ！でも、絶対に…絶対にみんな無事に戻ってきてくださいッ！！」
「はぁ？テメェ誰に向かって言ってんだ！？当然だろうが！！」
「ありがとう、エレン。大丈夫。さぁ、行って！」
笑顔で頷くAを見て、エレンは小さく頷き返した。
「わが班の勝利を信じてます！ご武運をッ！！」
立体起動で加速し離脱するエレンを見届けると、皆は一様に安心したような表情を見せた。
それでいい…エレン
貴方は私達が必ず守る
そして、ヤツに殺されていった仲間達の
グンタの仇を必ず…――ッ！！
空中で身を翻し、後を追ってくる女型の巨人と真正面から対峙する。
その4人の瞳には、はっきりとした敵意と殺意が色濃く映し出されていた。
・
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1256人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「進撃の巨人」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
沙羅(プロフ) - 日番谷冬獅郎さん» 本当にありがとうございます！頑張ります(*´∀｀) (2017年8月8日 23時) (
レス) id: e76103ed1a (このIDを非表示/違反報告)
日番谷冬獅郎(プロフ) - いえいえ！泣かないで下さい！これからも応援してます！ (2017年8月5日 1時) (レス) id: 5af4cf99a2 (このIDを非表示/違反報告)
沙羅(プロフ) - 日番谷冬獅郎さん» すみません！通知がきてなくて今気づきました（泣）ハンジさんと同じ声優さんなんですね！？知らなかったですΣ(ﾟДﾟ*) ハスキーな感じで素敵な声ですよね！応援ありがとうございます！無事続編へ移行しました。これからもよろしくお願いします！ (2017年8月5日 0時) (レス) id: e76103ed1a (このIDを非表示/違反報告)
日番谷冬獅郎(プロフ) - 同じですね！冬獅郎とハンジ同じ声なんですよね！頑張って下さいね (2017年8月1日 23時) (レス) id: 5af4cf99a2 (このIDを非表示/違反報告)
沙羅(プロフ) - 日番谷冬獅郎さん» 続けてコメントありがとうございます！朝方までですか…！？本当にありがとうございます！（泣）もう少しで続編公開できそうです！頑張ります！冬獅郎、カッコいいです！最初の頃の方しか読んでないのですが^^;、とりあえず冬獅郎さん大好きでした〜！(*´∀｀*) (2017年7月31日 22時) (レス) id: e76103ed1a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
