人類最強と私の恋愛事情7―決戦の時―【進撃】【リヴァイ】

決戦前1　　―お守り ページ4

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―850年 第57回壁外調査当日




自室から見る窓の外は、雲ひとつない綺麗な空の色だった。
　
机の上に置いてある緑のマントを手に取ると、ゆっくりと羽織る。



このマントを身につけるときは、いつも緊張する…



Aは目を閉じると、立体機動の腰のベルトにつけてある星型のキーホルダーにそっと触れた。

リヴァイからもらった、初めてのプレゼント。
ずっと肌身離さず身につけていて、もう一種のお守りのようなものになっている。



いつも通りに私は私の役目を果たそう

あの人が目指す、未来の為に……



キーホルダーをギュッと握り締める。
自室を後にしたAは、リヴァイの部屋へと向かった。


そう言えば、キーホルダーをもらたった時に寄った紅茶の美味しかったお店、結局行く時間がなかったな…
この壁外調査から帰ってきたら、行けるかな…？


ふと、そんなことが頭を過った。


もし、あのお店でこのキーホルダーまだ売ってたら、色違いとかでリヴァイにもプレゼントできたらいいのに
私の方から、リヴァイにプレゼントしたことないもんね

あ、でもあの人、おそろいとか絶対嫌がりそう


そんなことを考えながら、思わず一人で小さく笑う。

リヴァイの部屋にたどり着き、ドアをノックすると、すぐに返事が返ってきた。
部屋に入ると、リヴァイは窓の近くに立ち、少し険しい視線を窓の外へと向けていた。


その瞳に、少しだけ感じる違和感…
ここ最近、ずっとそうだった

何かを胸に秘めたまま、押し隠しているかのような
言葉には決して出さないけれど…


正体のわからない不安を拭うようにして、Aは明るく声をかけた。



「リヴァイ、もう準備できた？」

「…ああ、…そろそろ時間だな」



そう答えながら、リヴァイはAの方へと視線を移した。

こちらを向いたリヴァイの瞳は、いつもの瞳に戻っていた。
少し安堵して、リヴァイの近くへと足を進める。



「いい天気になってよかったね」

「…ああ、そうだな」



ふと視線を落としたリヴァイの目に、Aの腰に揺れているキーホルダーが映った。
リヴァイの視線に気づいて、Aは笑顔を見せると、



「私のお守りだよ」

「……お守りか」



それならもっと上等なものを用意できればよかったのにな


そう思いながら、リヴァイは少しだけ目を細めた。


例えば、指にはめるものとか…

そんな時間も余裕もないのが現状だが――





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