旧調査兵団本部7 ―事故と事故 ページ2
・
「ご、誤解だよ!!さっきも言ったけど、蜘蛛がいて、それで私がパニックになって、そしたら弾みであんな感じに……」
「もっとマシな嘘はつけねぇのか?クソガキが相手とは言え、てめぇはどんだけ無防備なんだ。簡単に押し倒されやがって。…それとも、お前の方から襲ったのか?」
「お、襲った!?一体どういう想像してるわけ!? だから、事故だって……―――」
そう言いかけたAの視界の端に、天井から降りてきた黒い蜘蛛の姿が映る。
「っ…ギャ―!!!!!」
Aは思わず、目の前のリヴァイに物凄い勢いで抱きついた。
「…っ…!?」
ふいをつかれたリヴァイは、そのまま勢いに押される形で、後ろに倒れ込む。
リヴァイの後頭部が床に派手に当たり、ゴンと鈍い音がした。
「きゃっ…いった〜!!」
「馬鹿が!!痛ぇのはこっちだ!!」
思わずリヴァイが後頭部を手で押さえる。
見事にリヴァイの上に乗りかかった状態で、Aは涙目になっていた。
「ご、ごめん!!だから、蜘蛛が私のすぐそこに〜〜っ!!!」
「………お前、…巨人は倒せるくせに…蜘蛛が怖いのか?」
リヴァイが呆れ顔で呟いた。
「仕方ないでしょ!!本当に正真正銘苦手なのよ!!さっきから言ってるじゃん!!」
「……お前、…本当に馬鹿だな」
リヴァイはそう言って、小さく息を吐く。
じゃあ、さっきの光景は、本当に事故だったというわけか
だが、まぁ、そうだとしても……いい気はしねぇが…
エレンを殴打しなかっただけ、まだマシだろ←
「…とりあえず、降りろ。重い」
「重い?…あ、ごめん」←
その時、ふいに廊下の方から声がした。
「兵長〜、いますか?」
ドアの向こうから顔を出したのは、ぺトラだった。
「掃除した場所のチェックを………」
と言いかけて、床の上で折り重なる二人の姿を見てハッとする。
「っ…!?…すみません!!お取り込み中でしたね!!失礼します!!」
「えっ!?ち、違うの、ぺトラ!!いくらなんでも昼間からこんなことしないからッ!!」
赤面しつつ、足早に立ち去るぺトラ。
Aは呆然としてその後ろ姿を見送った。
・
旧調査兵団本部8 ―人類最強の甘え方? ※→←旧調査兵団本部6 ―殺気
836人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
まやや - Wwwハンジwwwwwアニメでは団欒の後に出てくるからそれがここでも生かされてる(?)面白い。ちょっとえちちな展開もいい。嫉妬しちゃう、第三者目線でしか見れないから。。つら (2020年10月24日 0時) (レス) id: e7ac9c5abf (このIDを非表示/違反報告)
沙羅(プロフ) - ミーナさん» コメント感謝です!!嬉しいお言葉を、たくさんありがとうございます!!本当に嬉しすぎます(>_<)夢主を含め、リヴァイ班みんなの内面の葛藤などを少しでも書ければと思っております!続き頑張ります!!応援ありがとうございます!! (2015年12月14日 22時) (レス) id: e76103ed1a (このIDを非表示/違反報告)
ミーナ - 素晴らしいですね!!!大好きです!すごく大好きです!!頑張ってください!!!なんか、人間らしさ…?何かが出ていて感動します! (2015年12月14日 19時) (レス) id: 9ea20a320e (このIDを非表示/違反報告)
沙羅(プロフ) - あいねこさん» 嬉しいコメントをありがとうございます!!感動しましたなんて…嬉しすぎです(ToT)応援本当にありがとうございます!!(*´∀`)更新頑張ります!! (2015年12月14日 8時) (レス) id: e76103ed1a (このIDを非表示/違反報告)
あいねこ - すごく感動しました!これからも頑張ってください。応援します! (2015年12月14日 1時) (レス) id: cc9f9b8f42 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ