第一話 ページ3
「ふんふんふーん、ふんふんふーん」
鼻歌を歌い、スキップしながら幹部の居る執務室に向かって突っ込んでいく一人の少女
長い髪が乱れて顔にかかり、額から血が流れているので表情が見えない
彼女が黒服の居る所を通ると、彼等は跪いて首を垂れた
少女は黒服達に目もくれず、
______コンコン
「中也さん、居ますか?居ますよね、失礼しまぁす」
執務室に入った
ガチャン
「ハァ、せめて返事位待てよ____って、オイどうした其の怪我!?」
「あぁ、殆ど返り血ですよ。____まぁ、此れはやっちゃいましたけど」
そう云って少女は額の深い切り傷を指さした
「ったく、首領の所に行けば直ぐ手当てしてくれるっつーのに」
「むぅ、中也さんが善いから来たんですよ?ひどぉい」
白い柔らかそうな頬を膨らませて怒る少女を横目に、中也は溜め息をついて見張りの黒服に向かって口を開いた
「ハァ…おい手前、此奴の手当てしとけ」
「っは、はいかしこまりました」
少女は唇を尖らせて中也を睨んだ
「ふんっもう善いもんばぁか」
「あ”ァ!?」
此の後Aに嫌われたかと中也が心配したのはまた別の話
______
<中也side>
「中也さん?手当てして貰いました」
「ン?おお、善かったな」
特に変わった様子も無く話し掛けてきたAに安心感を覚えながらも、俺は戸口に立っているであろうAの方を向いた
額から右目の端までざっくり斬られたのだろう、包帯が片目を隠す様に巻かれていた
あァ、違和感しか無ェ
「おいA、包帯巻き直して来い」
「え、何で?あ、ですか?」
云って善いのか____
「だ____」
「だ?」
「太宰の糞野郎に似てる」
「今直ぐ直して来ます」
最近、我ながら思うのは____
Aが、よく育ってくれたなァ、と
209人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「文豪ストレイドッグス」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
茉莉(まつり) - 更新楽しみにしてます! (2018年5月16日 22時) (レス) id: 5299f2ee2b (このIDを非表示/違反報告)
まるふぉい - 続き楽しみです!!! (2018年3月31日 0時) (レス) id: f77d7d5be4 (このIDを非表示/違反報告)
ルイネ(プロフ) - 中也さん育て方上手いwもう一人幼女がww面白い小説、ありがとうございまっす!!!! (2018年3月23日 23時) (レス) id: 678aa7ef5c (このIDを非表示/違反報告)
turu(プロフ) - まさか森さんの下で働ける日がくるとは…!嬉しい(*‘ω‘ *) 更新がんばってくださ〜い! (2018年3月22日 14時) (レス) id: c11f7329cd (このIDを非表示/違反報告)
、 - 実在する人物、団体、アニメキャラ等を扱う二次創作になりますのでオリジナルフラグ外して下さい。違反行為です (2018年3月22日 14時) (レス) id: 2021294dcd (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:祭莉 x他1人 | 作成日時:2018年3月22日 12時