ヨコハマのヤクザは純粋無垢な少女の護衛 2

#61 ページ25

左馬刻side
　

貴「………」
　
　
Aが、本(絵本)を読みながら考えている。
　
　
左馬刻「A、どうしたんだ？」
　
　
貴「さまとき、しつもん、いい？」
　
　
質問？絵本なんかに質問あんのか？
　

左馬刻「おう、いいぞ」
　
　
貴「これ………」
　

Aが指したのは、ガラスの靴が落ちたところだった。
　
　
貴「これ、こわれる、しない？」


左馬刻「あ゛ー…………。確かに、普通は壊れるなぁ」
　
　
貴「うん」
　
　
今思うと、何でガラスの靴が壊れてないのか不思議だな。
　
　
左馬刻「そんだけ強度なガラスだったんじゃねぇか？」
　
　
貴「…………うん」
　
　
Aは納得いってないらしい。
　
　
…………誰だ。Aを現実主義者にした奴は。
　
　
左馬刻「！それなら、カボチャが馬車になるところはどう考えたんだ？」
　
　
　
貴「ひぷのしすまいく。いほうまいく、つかう、きっと、できる」
　
　
あぁ、なるほど。
　
　
俺たちのマイクじゃなく、他で売られている違法マイクなら出来るかもしれねぇ。
　

本当に誰だ。こいつを現実主義者にした奴は……………。
　
　
俺は銃兎にそのことを話した。
　
　
銃兎「ま、まあ、夢を見すぎても良くはないからな………」
　
　
こいつか……………犯人は。
　
　
左馬刻「まあ、ほどほどにしろよ」

　
現実主義者でも、AはAだ。
　
　
俺たちが嫌になることはねぇ。
　
　

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