【episode 39】#Atsushi ページ39
入社してから数時間。
僕たちは初仕事を遂行するため、樋口さんと一緒に現場へ向かっていた。
国木田さんに渡されたカメラの鞄を肩から下げて、Aと一緒に谷崎兄妹の後ろを歩いている。
「アハハ、それは脅されましたね」
「笑い事じゃないですよ！
凶悪なマフィアとかすぐに死ぬぞ、とか…
とんでもないところに入っちゃった」
「…さっきの話？」
隣を歩いていたAが僕の顔を覗く。
探偵社を出る前、僕がカメラの準備をしていたときだった。
国木田さんが僕とAに一枚の写真を見せてきた。
"こいつに遭ったらすぐに逃げろ"と。
「この人は？」
「マフィアだよ。
最も他に呼びようがないからそう呼んでるだけだけどね」
Aも気をつけるんだよー、と太宰さんに頭を撫でられるA。
…眉間にしわ寄ってるよ。
「港を縄張りにする凶悪なポート・マフィアの狗だ。名は芥川」
国木田さんはとにかくこの人物は危険だと言った。
この武装探偵社でも手に負えないほどに。
「…何故危険なのですか？」
「そいつが能力者だからだ。
殺戮に特化したすこぶる残忍な能力で軍警にも手に負えん」
"俺でも奴とは戦うのはごめんだ。"
「Aは僕から離れちゃダメだよ。
もしあの人に会ったとしても、僕が必ず守ってみせるから」
「…うん、ありがとう敦」
Aは僕の服の袖を掴みながら、嬉しそうに笑った。
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十六夜(プロフ) - 胡蝶さん» コメントありがとうございます。励みになります。中也さんの登場が私自身も待ち遠しいです^ ^ (2018年3月10日 11時) (
レス) id: e6ba942cc6 (このIDを非表示/違反報告)
胡蝶 - 凄くおもしろかったです。夢主ちゃん、中也さんと気が合いそうですね。これからどんな展開になっていくのか楽しみです。 (2018年3月10日 0時) (レス) id: 7857e3d4af (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：十六夜 | 作成日時：2018年2月27日 22時
