生徒会室へ(後編) ページ21
堀北 学「...ほう、私の推薦を断るのか」
「ご...ごめんなさい。今の私にはとても担えない仕事なんです......」
堀北 学「私の目に狂いがあると?」
冷めきった空気の中、次に言葉を発した彼は 軽蔑するかのようにこちらを見た。
「違っ そういうことじゃなくて......私には荷が重いというか...!」
堀北 学「...これまで、私が見てきた中でのお前は......どんなことにも全力を尽くしていると思っていた。」
堀北 学「だが...どうやら それは全て私の思い違いだったようだな」
「すみません......」
堀北 学「...それで、お前がそうなった原因は私にあるんだよな?」
「え...?」
とんでもない勘違いに 目を丸くしながら堀北先輩を見ると、彼は席から立ち 私の近くまで来た。
堀北 学「私が生徒会に誘ったから、重荷に感じてしまったんだろう?」
「先輩、何を......」
堀北 学「...俺はまた 何か間違えたのか...」
「...先輩?」
堀北 学「無理に誘ってすまなかった。」
堀北 学「もう出て行っていいぞ」
後ろを向く堀北先輩に、私は気づけば 彼を抱きしめていた。
堀北 学「...A...?」
「ごめんなさい、誤解をさせてしまって...!」
「堀北先輩に誘われたときは本当に嬉しかったんです」
「だけど...自分に自信がなくて......」
「だから、堀北先輩は何も悪くッ──」
そう言葉を言いかけたときに 堀北先輩は、私の手に 手を重ねた。
「...先輩っ...?」
堀北 学「なら...俺がAを支えるから、生徒会に入れ。」
堀北 学「これなら 平気だろ?」
「え...あの......」
堀北 学「少しの間違いなど、俺がフォローすればいい」
堀北先輩に抱きしめられながらも 私は理解が追いついていなかった。
堀北 学「お前と一緒に生徒会を築きたい」
「堀北先輩...」
「...足を引っ張るかもしれないのに、私でいいんですか?」
堀北 学「当然だ。それも承知の上で提案したんだからな」
「ありがとうございます...私の方こそ、これからお願いします 堀北先輩」
堀北 学「いや......"学"でいい。」
「はいっ 学先輩!」
彼の名前を呼ぶと、少しだけ 抱きしめられる腕に力を込められた気がしたのだった。
【巧みな生徒会長】
3人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:CRONE | 作成日時:2024年3月11日 23時