放課後の彼 (ページ19)

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─龍園side─（後日談）ページ19

Aを誰にも傷つけることがないように、俺は一度は見逃してやったあの男を呼び出すと動けなくなるまで痛めつけた。

他にもその現場を見て見ぬふりをしたやつには脅すだけで済ました。

これで、Aはこれ以上傷つくこともなく俺のところに来てくれるだけだと思ったが......そうはいかなかった。

教室まで迎えに行ってやった俺に、Aは反抗する目を初めて見せた。

龍園翔「...なんで俺にそんな目で反抗してんだ？」

龍園翔「今までそんなことなかっただろ」

身動きが取れないように Aを下に敷き、見下ろしたまま聞くが Aは俺に反抗した目で見るだけだった。

龍園翔「その目、気に入らねェな」

普段の俺からは言うことのなかった自分の言葉に驚いた。

龍園翔「(いつもならこういう目はいいと思うはずだ...)」

龍園翔「...ああ、そうか。」

一つの考えがストンと腑に落ちた俺は、Aを起き上がらせると柔らかい口に自分の口を押しつけた。

「！？？」

焦った様子で俺から離れようとするAの頭の後ろに手を回して、逃げられないようにした。

「～っ！！ん〜！」

必死に息をしようとするAの目からは涙が出ていた。

龍園翔「(こいつの今の表情の方がいいな...)」

満足した俺は Aから口を離すと、顎を持ち上げた。

「はっ...はっ......なに、してっ...」

龍園翔「俺のオモチャだってこと、訂正するぜ」

龍園翔「お前は俺のオモチャなんかじゃなく...俺のものだ」

「なに言って......」

龍園翔「知ってるか？"コイビト"は、"トモダチ"って関係じゃ言い表せねェんだと。」

龍園翔「まさか、俺が...そっちの気持ちに気付かされるとはな」

「...？？」

龍園翔「どおりでAが他のやつと話してるってだけで殺気が湧いてくるわけだ。」

龍園翔「A、今日のところは帰してやるが......もう誰かと仲良く話すことは許さねェ」

龍園翔「もしそんな素振りを見せれば...わかるな？」

「！！」

龍園翔「返事は？」

「......はい...」

その言葉に素直に従ったAの頭を、俺は雑に撫でてからまたAに深いキスをした。