中学時代４ ページ16
壱馬 side.
「ま、こ………」
慎「っ………、A、？」
柱にくくりつけられたままだったAが慎の名前を呼んだことで我に返ったらしい。ふっと慎の腕の力が緩んで、男がその場に倒れこんだ。
慎「……A、っ！！」
ハッとしたように慌ててAの体のロープを解いた慎にそのまま抱きしめられたAが、その瞬間涙を流し始めた。
慎「ごめん…守ってやれなくてごめんっ…」
「ま、こっ…こわかっ、た…！！！」
慎の腕の中で泣きじゃくるAに俺たちもみんな駆け寄って、背中をさする。北人は少し涙目になってて、翔平と樹もAが無事でホッとしたのか力が抜けているようだった。
帰ろう、となったとき体に力が入らなくて立てないと言ったAの体を慎が軽々と抱き上げた。最初こそ嫌だ嫌だと暴れていたけど、所謂お姫様抱っこをして歩き出した慎の腕の中でAはいつのまにか寝息を立てていた。
慎「うわ、こいつ寝やがった」
北「ひゃ〜天使…！」
樹「まじかわいい…ちょ、まこっちゃん変わって」
慎「やだ、むり」
翔「…壱馬さん」
壱「んー？」
翔「さっきの慎、どう思った？」
慎「ああ…ちょっとびっくりした、かな」
翔平の言うさっきのっていうのは多分俺が思ってるのと同じやつで。びっくりしたといえば小さく俺も、と溢した翔平。昔からA命でAのことになると周りが見えなくなるとは思ってたけど、今回みたいなのは初めてだった。
翔「…俺、慎のこと止められなかった」
壱「…うん」
翔「今度また同じようなことあれば俺止められるかな」
壱「…心配しなくてもいいんじゃね？少なくともストッパーになるやつ１人はいるみたいだし」
翔「え？」
翔平や樹、そしてきっと俺や北人でも止められなかったであろうキレた慎をさっき止めたのは、他の誰でもないAだった。きっとこの先もAに何かあったときAを救うのは慎で、慎に何かあったとき慎を救うのはAなんだろう。このとき俺は、なんとなくそう思ったんだ。
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あや - 読ましてもらってますこれからもがんばってください！！！！！！！！！！！ (2019年9月29日 13時) (
レス) id: 674af23c92 (このIDを非表示/違反報告)
ぺこ(プロフ) - 佐野慎さん» ありがとうございます！わたしもまことくん推しでついまことくん贔屓になるのでぜひまこ推しの方に読んでいただきたかったので嬉しいです、、！ (2019年9月16日 22時) (レス) id: 73513cd31a (このIDを非表示/違反報告)
ぺこ(プロフ) - 狼さん» ありがとうございます、、！これからも守られますよ〜〜！！ (2019年9月16日 22時) (レス) id: 73513cd31a (このIDを非表示/違反報告)
ぺこ(プロフ) - さくらさん» お返事遅くなりました、、ありがとうございます！これからも更新頑張ります！！ (2019年9月16日 22時) (レス) id: 73513cd31a (このIDを非表示/違反報告)
佐野慎(プロフ) - いつも楽しく読ませてもらってます！！まこっちゃあああん(推し)！！無事であってほしいです…！急なコメント失礼しました笑。 (2019年9月15日 20時) (レス) id: eb52afa9d0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぺこ | 作成日時：2019年8月31日 13時
