離れない ページ43
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Aは今度は一人で、宇宙を見ていた。
いや、正しくは一人と一匹で。
静かに窓に手を当てる。
冷たい。
「ねェ、神兎。」
返事をするようにAの頬に鼻を当てる。
「空って、こんなに広かったんだね。」
窓には自分の顔が鏡のように映る。
「今までは雨や曇り空ばっかりだったけどさ。今度は、太陽が見られるのかな。」
子供らしい好奇心。
見たことのないものを見たいと思うのは、自然なこと。
「寒いね」
冷たい鉄の船の中だ。
少しばかり寒かった。
神兎は長い尻尾をマフラーのようにして、Aの首元を包む。
「神兎・・・・。」
自分の顔に擦り寄る甘えん坊の兎に笑った。
「兎は寂しいと死んじゃうんだってね。」
神兎の身体を持ち上げる。
「だったら私は、お前の側から離れないよ。だからお前も」
私から────
神兎は笑うと、Aの鼻に自分の鼻を当てた。
Aは嬉しそうに笑う。
「ありがと。」
そして、神兎の体を抱きしめた。
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宇宙 - 凄い面白いです!おススメします! (2019年11月24日 18時) (レス) id: 851b2213db (このIDを非表示/違反報告)
黒金 - あお果実さん» ありがとうございます!そう言ってもらえると、とても嬉しいです!これからもよろしくお願いします! (2019年3月6日 20時) (レス) id: 16e0ec3fb6 (このIDを非表示/違反報告)
あお果実(プロフ) - とても面白いです!これからも応援してます(*´∀`) (2019年3月6日 16時) (レス) id: 11c4dc89d1 (このIDを非表示/違反報告)
黒金 - momoさん» ありがとうございます!私も、こうして見ると何だかしみじみとしてしまいます・・・・。小さい頃から壮絶な人生送ってますよね・・・・。これからも更新がんばります! (2019年3月3日 23時) (レス) id: 16e0ec3fb6 (このIDを非表示/違反報告)
momo(プロフ) - 初めまして!銀魂の成り代わり小説少ないし、神威の成り代わり見た事無かったので書いてくれて嬉しいです!!こうやってみると神威恵まれ無さすぎて推せに推せる.......。これからも更新楽しみにしてます。無理をしない程度に頑張って下さい( *˙ ˙* ) (2019年3月3日 22時) (レス) id: afb06b4870 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:黒金 | 作成日時:2019年2月23日 22時