気まぐれウツボとネコザメちゃん (ページ8)

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「フロイド、フラーラ朝ですよ」

『おはよう、ジェイド』
目を擦りながら起き上がる。

結局昨日はフロイドも私の部屋でそのまま寝て、ラウンジにはジェイドが出たらしい。

丸まって寝てたはずがフロイドは大の字になり長い手足がベッドからはみ出していたし。
私はベッドの隅っこで丸まって寝ていた。

ジ「今日はすんなり起きるんですね」
ニッコリ笑いながら言うジェイド。

『そういうジェイドは寝坊でもしたの？』
薄く笑って魔法でジェイドの寝癖を直してあげた。

ジ「おや、バレてしまいましたか」
『隠す気もないくせに』
フロイドを軽く蹴りながらジェイドにそう返す。

ジ「朝食はどうします？」
『食堂で取るわ』
フロイドの背中に座りながら答えると「なぁにぃ……絞められてぇの？｣
『おはようフロイド』
ジ「おはようございます。フロイド」

ベッドから飛び降りてバスルームに行く。
フロイドが伸びをして、2人は自分たちの部屋に戻った。

軽くシャワーを浴び制服に着替える。
学園長の計らいとアズールのおかげ？なのか制服はスカート。ネクタイは緩めに閉める

足は出さないからズボンでもよかったのに…

入学当初は魔法薬で男に！みたいな話も出たけど、そもそも海でもオスのだらけの所にいたから今更？と思うし、何よりも私は招待状がキチンと届いて、闇の馬車に乗り、鏡に選ばれてこの場にいる。

それが男子校だとかは学園側の考えることであり、私がどうこうしなければならない訳では無い。

風魔法で背中まで伸びた髪を編んでまとめ、部屋を出た。
廊下には既に3人が待っていた。

ジ「おや、今日は三つ編みにしたんですね」
フ「ウミヘビくんとなんか似てるぅ」
『できるのかしら……綺麗だから憧れるのよね』

何故かアズールは口をハグハグさせ、フロイドは何故かドスの効いた声をだし、ジェイドは意味深そうに笑ってる。

しかも廊下でそんな事をしているからか、周りの寮生は戸惑ったように私たちを見つめている。

『早く行きましょうよ』
そう急かして鏡をすり抜け食堂へ向かう。
食堂についてもフロイドの機嫌は悪いまま。

フ「憧れるって何チビちゃんウミヘビくんのこと好きなの？」

早口にそう言い切った

『え？綺麗な黒髪っていいじゃない？私たちカラフルだから』

ジェイドがお腹を抱えて笑いだし、アズールも笑いを抑えようとうつむいている。

フ「髪かよ！！！！」
『髪よ！！』
んもぉ〜と何故か機嫌が直ったフロイドはルンルンで食事を進めた。