Dangerous boy.

20（pink） ページ22

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いつも通りの道を通ってバイト先に急ぐ

信号待ちをしてると









―― ｢ ほんま自分らよく会うな ｣




聞き覚えのある声に

思わず振り返る。









紫耀…な、んで？

優菜ちゃんと一緒だったはずなのに

今は1人。









『私今からバイトなの。紫耀は？優菜ちゃんはどうしたの？』


これ以上関わりたくなくて手短に

話を終わらせる言葉を選ぶ。









｢優菜は今コンビニで飲み物買いに行ってん。俺は待ってるってわけ。そしたらたまたま （人2）を見かけたから声かけただけやで。｣




私の不機嫌そうな態度にも


そんなの関係ないというくらい冷静に


紫耀が言い返してきた。








『あっそ。優菜ちゃんといい時間過ごしなよ。』






そう冷たく言い放って

去ろうとした瞬間









――ｸﾞｲｯ








唇に生暖かい感触。

目を開ければ紫耀の綺麗な顔があって



私たちの影は重なり合っていた。









『い…いやっ…!!!!離して』








思いっきり紫耀を突き飛ばして

信号の向こう側に走る。









―― しょお…！だいぶ待った…???ごめんね、色々迷っちゃって。


優菜ちゃんの声が背後で聞こえる。







｢全然待ってへんよ。優菜何買ったん？｣









まるでさっきの事なんて
無かったかのような冷静な口調に

私はただ、呆然と紫耀を見ていた。

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