第××話 ページ30
鎖は高尾の足に絡みついた。
高尾「え、…」
樋口《主の願いを叶えるのが、能力の役目だ》
始まりの能力は、使用者の高尾の命令に従い、世界を構築していく。
鎖は増え、高尾に絡みつこうとしていた。
高尾「嘘だろ、だって俺は……こんな地位になんて」
樋口《だが、君は能力を使った。それは変わらない》
樋口は全ての鎖を高尾に捉えさせる。
__なんで、なんでこうなった…
__俺は、ただ皆と一緒にいたいだけ
__女神様(ヴィーナ)になんかになりたかった訳じゃない!!
襲いかかる鎖に、高尾は目を強く閉じた。
『そうさせないために、私達がいるんだよ』
ガキン。ガキン。
鎖が弾かれる音がする。
目を開けると、Aが鎖を弾き、高尾を背に立っていた。
樋口《…私、達?》
『そうだよ。大坪、木村、宮地、彼等もこの結末に反対している』
背後に人の気配がした。
「そうだ。こんな結末、見たくもないな」
「高尾を女神様(ヴィーナ)になんかさせない」
「こいつは、シュウトクギルドの後輩だ」
そこには消えたはずの彼等が立っていた。
高尾「大坪さ、……木村さん……、み、宮地さん………!!!」
大坪「高尾。助けに来たぞ」
三人は体が未だ透けているが、触れる感触はあった。
樋口《彼等は、実験体の……》
『違うね。彼等はシュウトクギルドのメンバーだ』
オレンジのマントが舞う。
三人は樋口に対立する。
樋口《で、どうする気だい?能力は止まらない、高尾が願った対価は払わなくちゃいけない》
『方法ならある』
その言葉に樋口は驚き、目を見開いた。
『願いも対価も分ければいい。五等分に、ね』
樋口《…まさか!》
『高尾、君が一番望むことは何?』
周りにはA、大坪、木村、宮地。
外にはシュウトク。そしてギルド。
戻りたい、あの頃に。
もう一度。
高尾「俺は、仲間ともう一度、……あの世界で生きていきたい!!!」
______ぱぁん。
光が弾け、高尾に絡んでいた鎖が一つ壊れた。
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らすとうさぎ(プロフ) - 榴香さん» ふぁぁぁ!ご感想ありがとうございます!更新が遅くてすみませんっ!!まだ読んでいる人がいて驚きました。期待に応える為に頑張ります。 (2018年4月9日 20時) (レス) id: 10e68c6278 (このIDを非表示/違反報告)
榴香(プロフ) - 初めまして。コメント失礼いたします。久しぶりに占ツクに来てみたら大好きな作品が更新されており感動しました。とても嬉しいです。ありがとうございます。らすとうさぎ様もご多忙だと存じますが、是非またいつか、続きを読ませていただきたいです(o^^o) (2018年4月8日 2時) (レス) id: 7b23893e7e (このIDを非表示/違反報告)
らすとうさぎ(プロフ) - 更新が遅れてすみません。時間はかかりますが、なんとか完結までもっていきたいです。 (2018年3月12日 12時) (レス) id: 10e68c6278 (このIDを非表示/違反報告)
なしこ - この小説大好きです(*^ω^)更新される日を楽しみにしております(`・ω・´) (2018年1月21日 13時) (レス) id: 9145f3ee06 (このIDを非表示/違反報告)
紅 - 失踪ですか?続きをずっと待ってます! (2017年4月29日 23時) (レス) id: 20383baa4a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:らすとうさぎ | 作成日時:2015年5月12日 20時