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第六話 ページ25

バキバキと骨が変形する音がした。


宮地の頭に、黒い角が生える。


高尾「み、やじさ……」


宮地「あんま、見んなよ…」


背中に、歪な黒い羽が生える。


目が血のような赤黒い色に変わる。


シュウトクお揃いのマントは破れ、宮地は変わった。


まるで、魔族。


まるで、女神族。


宮地「俺には魔族の血も、女神族の血もある。……なら、どちらの族にも攻撃が効くはずだ」



宮地が右腕を振り上げると、鎌鼬のような風が走り、魔族を蹴散らす。


宮地が声を叫ぶと、声は銃弾のように重くなり、女神族が吹き飛ぶ。


『女神族でもない、魔族でもない。…君は、人間を止めたんだね』



Aは悲しそうな目で宮地を見つめた。


高尾「も、もういいです!後は俺がっ!」


宮地「黙ってろ!まだ人間としての意識はあるから落ちつけ!



これじゃあ、大坪と木村に合わせる顔がねぇ!!」


高尾「なんで俺の為に…!俺は死なないんですよ!?」


宮地「大切な後輩守って何が悪い!!!!」


宮地は高尾の頭を叩く。


宮地「俺達は一度お前らに助けられてんだ!今度は、俺達が救う番だ!」


高尾「!」


『…!来るよ!女神様(ヴィーナ)の光線!!!』



女神様(ヴィーナ)が光を集め出す。


しかし、その光の量が、今までとは比にならない。


宮地「な、なんだあれ」



『…これで終わらす気なんだ』


高尾「!そんな…!」


Aは息を小さく吐き、宮地の肩を引き寄せた。


『宮地。相殺出来ないなら、私を捨てて』


高尾「え、…」


『人間が一度滅びれば、女神様(ヴィーナ)は還る。


…なら、高尾だけでも』


高尾「だから、俺は」



『君が死なないと、誰が証明した!?』



高尾は女神族だが、末裔。


力は弱く、羽は白くもなく黒くもない灰色。


半端者だ。



『それに、私の旅に付き合ってくれたんだ。…もう、自由にしていいんだよ』


高尾「そんな…!」


宮地「来るぞ!相殺するから伏せろ!!」


浄化の光線が放たれた。


周りが光に包まれ、何も見えない。


高尾は最後まで泣き叫んでいた。


宮地は、____笑っていた。





次に目を開いた時には、



女神族も、魔族も、倒れて動かなくなっていた。



女神様(ヴィーナ)すら、地上で倒れている。



高尾「…なに、これ」



地上には、高尾ただ一人が息をしていた。

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らすとうさぎ(プロフ) - 榴香さん» ふぁぁぁ!ご感想ありがとうございます!更新が遅くてすみませんっ!!まだ読んでいる人がいて驚きました。期待に応える為に頑張ります。 (2018年4月9日 20時) (レス) id: 10e68c6278 (このIDを非表示/違反報告)
榴香(プロフ) - 初めまして。コメント失礼いたします。久しぶりに占ツクに来てみたら大好きな作品が更新されており感動しました。とても嬉しいです。ありがとうございます。らすとうさぎ様もご多忙だと存じますが、是非またいつか、続きを読ませていただきたいです(o^^o) (2018年4月8日 2時) (レス) id: 7b23893e7e (このIDを非表示/違反報告)
らすとうさぎ(プロフ) - 更新が遅れてすみません。時間はかかりますが、なんとか完結までもっていきたいです。 (2018年3月12日 12時) (レス) id: 10e68c6278 (このIDを非表示/違反報告)
なしこ - この小説大好きです(*^ω^)更新される日を楽しみにしております(`・ω・´) (2018年1月21日 13時) (レス) id: 9145f3ee06 (このIDを非表示/違反報告)
- 失踪ですか?続きをずっと待ってます! (2017年4月29日 23時) (レス) id: 20383baa4a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:らすとうさぎ | 作成日時:2015年5月12日 20時

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