放浪少女は今日も自由に海をいく【ONEPIECE】 (ページ31)

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と、ルフィが未だにこにこしているAをちらりと見て、それから堂々とした口調で言った。

「だってA、おめぇ仲間がいるんだろ？」

Aはぱち、ぱち、とゆっくり瞬きをして、大きな瞳を零れ出しそうな程まんまるくさせる。それから、ぱぁ、と、まるで花を咲かせたかのように笑顔になった。

「うんっ！すっごく大好きでね、大事な人達！」

あぁなるほど、と。そこでやっと私はAがさっき言った「一生着いていくと決めた人」の存在がどんなものなのか、ふわりと雰囲気を察した。
ルフィは無意識なのか、それを感じとって居たのだろう。

「じゃああれだ！Aはおれの友達だな！」

「友達！！わぁい！一気にこんな素敵な友達が8人も出来るなんて！！」

きゃっきゃと騒いでいる自由人2人。
友達認定は一味全員勝手にカウントされていた。その自由で明朗快活な2人の振る舞いは、結局全員を笑顔にさせる。

確かにあんな笑顔で仲間がいる、と言われてしまえば、引き抜いてこっちに来いと言うのも野暮だ。それに、あれほどAを幸せそうに笑わせることが出来る仲間達から彼女を奪ってしまえば、どんな報復があるか分かったもんじゃない。