睨まないでよ【シルバー】 (ページ3)

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オトモダチページ3

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「お前、お付きのヤツらはどうした？今頃泡食って探してるぞ」

「おじたんに早く会いたくてみんな置いて来ちゃった。えへへ」

笑顔が輝く天使の言葉に、聞き捨てならないものがあった。

『フゥン……？』

「Aちゃん、顔、顔」

幼い子供に巻かれるなんてどう考えたって有り得ない。夕焼けの草原の国家護衛はそんな中途半端なことをしているのか。
そんなことを考えていたが監督生曰く「目が笑ってなかった」らしいので、他国家のことは考えないようにした。無論、自分はマレウスに巻かれて探し当てたことなどないのだが。

レオナとチェカを見ている限りレオナが本気で彼を嫌っているようには見えなかった。チェカに対する言葉と声に、心配と焦りの色が見える。ブロットが溜まるとその分心も弱くなるから、人の一番弱い部分を攻撃する。彼は心根の優しい人だからそこにつけ込まてしまったのだ。

兄殿下もチェカも、優しい人だから憎めなくて、生まれた環境ばかり憎んでしまう。いっそ兄や甥が本当に悪い人だったら良かったのに。憎む隙すら作らせないほど善人だから。

………アイツら(・・・・)が、思い入れるほどでもなく悪人だったら良かったのに自分もふとそう思うことがある。いっそ嫌いになれたら、なんて。

「Aく～ん、なにボーっとしてんスか」

『ラギーさん……』

ラギーがベッドに座るよう催促してきた為ありがたく座らせてもらった。チェカがエースたち一年生の方を見て言った。

「みんな、おじたんのお友達？」

「くくくっ。そーそー。おじたんのオトモダチ。ね～、レオナおじたん！」

『ブッフ、ゴホッゴホッ……』

「Aちゃんが故障した……！？」

全く堪えられようになってない。全く成長の余地が見られない。人のことを言えた義理ではないが、エースのこの絶妙な失礼加減はなんなのだろうか。

「お、おじたんって……ッ！アハハ！いでで、笑ったら傷に響く～～」

ラギーは腹を抱えて笑った為、だいぶ傷に堪えたらしい。

「てめーら笑ってんじゃねぇ！後で覚えてろ……！」

レオナが吠えるように皆にそう言った。しかし、こうなっては恐怖も何もない。威嚇する様に周りを睨むレオナに、精一杯謝る。

『す、すびませ……ﾋﾋｯ…今止めます…ﾌｯｯ』

「全然止まってなくて草」

『──────！』

「息はして。」

監督生の鋭いツッコミに全部持っていかれた。ツボが浅いの、やっぱりどうにかしたい。