初めてのお仕事３ ページ6
Aside
「よかったんですか？」
社長「うん、完璧。初めてとは思えないくらい」
鈴村「え、初めてやったんですか？すごいね」
なんか褒められてる
なんか納得いかない
社長「じゃあ初仕事は終わりだね。事務所でドラゴンについて･･･あれ？どうかしました？」
「・・・いえ、別に」
社長「うーん。納得いってないですか？」
「まあ、はい」
社長「初仕事ですしね。そんなに台詞量もないので達成感がないのかもしれないですね
うーん、でも・・・あ、そうだ鈴村さん」
鈴村「はい？」
社長「この後ご予定とかって何かありますか？」
鈴村「この後ですか？いえ、特には」
社長「でしたらご飯とかどうですか？Aさんも声優さんと話して何か掴めればいいなと」
「そんな、お忙しいのにご迷惑です」
話が聞けるのなら嬉しいが、自分のために時間をもらうなんて申し訳ない
鈴村「いえ、全然大丈夫ですよ」
「えっいいんですか？」
鈴村「はい、僕の話なんかでお役に立てるなら」
なんて爽やかな笑顔だ
そんな鈴村さんのお言葉に甘えて社長が案内してくれた飲食店へと向かう
・
・
・
社長と鈴村さんが頼んだ飲み物が到着して少し経った
鈴村「さっきの納得いかなかったですか？」
「納得というよりは、なんだか鈴村さんのと違う感じがして
ご助言いただけたらと思っていたのですが、もっと真剣にやった方がよかったでしょうか」
鈴村「なるほど。今回が初めてなんでしたっけ」
「はい。声優というお仕事は初めてです」
鈴村「オーディションとかは」
「この前道端で社長に声をかけられたので、そういったことは未経験ですね」
鈴村「へえ、変わった経歴ですね。所属も声優事務所じゃなくて制作会社で？」
「そういうことになるんですかね？」
社長「そうですね」
鈴村「うーん、なんてアドバイスしたらいいかわからんけど
役が違うから演技も違くて当然だと思うんだよね」
「役、ですか」
鈴村「今回Aさんはモブ役で、俺は主要キャラをやったでしょ」
そうだったのか
鈴村「映像もそうだけど、エキストラと主演が同じ熱量で演技をすると散らかっちゃう
だから、メインは分厚くその他は薄くっていうメリハリが大事になってくるんだよね」
「なるほど」
鈴村「Aさんの今回の役はむしろ目立っちゃダメ、ナチュラルな方が好ましい
だから、手応えがなかったかもしれないけど、むしろそれが正解なんじゃないかな」
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プラスチック(プロフ) - 初めて読むテイストで、とても面白かったです。強いけど天然で可愛がられる主人公、いいですね。 (2022年2月21日 22時) (
レス) id: 897ac6c9fe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：うるげぃりあ | 作成日時：2022年2月13日 19時
