【男主】異世界転移者のチート声優ライフ１【短編集っぽい】 (ページ4)

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初めてのお仕事１(鈴村) ページ4

Aside

「お久しぶりです」

社長「Aさん！お久しぶりです！」

あの日社長と出会ってからというもの、声優という職業について調べたり
現代社会で不自然でない服装を整えたりとまあまあ忙しくしていた

そして約束の収録前日、あの日あった社長の事務所へと来ていた

「社長は私より地位の高い人なのですから、かしこまった言い回しは不要ですよ」

社長「いやあ、そうは言ってもね。憧れの人みたいなところあるから」

照れたように笑う社長は年のわりに幼く見える
これが少年心というものなんだろう

社長「はい、それじゃあ明日の収録の説明を早速しちゃおうか」

「はい」

社長「明日、本当は誰もいないスタジオで収録の予定だったんだけど
　音声トラブルで撮り直しになった声優さんがいて」

「ほう」

初声優と遭遇案件！

社長「鈴村健一くんなんだけど」

「おお。雑誌なるもので存じ上げております。現代社会には図書館というものがあり
　様々な種類の書物から数多の情報を得ることができるのですよ」

社長「ドヤ顔で言ってるところ悪いけど、それ作り上げてきた側の種族だからね、こっち」

「あ、そうでした。御見それいたしました。まるでシーア族なみの博識さに驚かされました」

社長「え！なにそれ異世界の種族かなにか？どんな見た目なの？特徴は？強い？」

「世界の始まりから終わりまで、あの世界を記録することを許された種族で
　知らない事はありません」

ある戦の黒幕から、好きな彼女の落とし方までなんでも知ってる
世界の頭脳とよばれる種族だ

と、今までも何度かむこうの世界の種族の名前を出したことがあるのだが
社長はそのたびにキラキラとした目でこちらを見て聞いてくるのだ

社長「なにそれすっごーい」

「社長、目を輝かせているところ悪いのですが
　明日はその鈴村さんにお会いできるということでしょうか？」

社長「あ、そうそう。Aさんは声優の仕事初めてでしょ。だからどんなものなのか
　見学しておいたほうがいいんじゃないかと思って」

「お気遣いありがとうございます」

社長「だから明日は少し早めにスタジオにいこうか」

「はい」

社長「まあAさんが声優として難しかったとしても、居てくれるだけで嬉しいから
　あんまり気負わないでいいからね」

「それは、、、ダメなのでは？」