嬉しい知らせ ページ5
sideA
in社内
静夜「だから学校通いましょうって、
行ったんですよ？
まあ、彼方の判断ですから文句は
言いましたが、言いません。
ですが大事な事は忘れないでくださいよ」
帰ってくるなり、長の会に呼ばれ、
静夜に説教される。
言われなくともお前よりは分かっているがな。
遊月「静夜よ、Aはお前よりはここの土地については詳しい。
喋ってはならん事は喋らん。
元々は、お前だけを通わせるつもりだったのじゃから」
遊月様はらほっほっとふくよかに笑い、
酒を飲みながら俺を庇って下さった。
遊月様は、
まだ長を続ける事の出来る年齢だが、
才能があると言われて、
今は俺が長をやっている、
その上で必要な教育を受けていると、
静夜も知っているだろうに……。
静夜「分かってはいますが、
1人は寂しいものです。
慣れればいいのでしょうが。
あ、A、使いの御狐から良い知らせが、
あの方、“尊”が戻って来るそうですよ」
静夜は、思い出したのように、文を取り出し、
皆に見えるようにもった。
@1「おおぉ！尊殿が、それはそれは、
A様の兄貴方。嬉しい限りですな」
@2#「尊様は麗しいお方、
また会えるとは実に光栄ですわね」
皆、嬉しいだろう。
尊兄さんは、ここよりも、信仰・加護共に高い稲成神社へと移られた方だ。
乖離「帰ってくるなり宴会を始められるよう準備をして置いてくれ。
御狐達も参加させるようにな」
Aがそう宣言すると、
うわぁ！！と声が上がった。
Aはそのまま狐達の輪から外れ、
窓のサッシに腰掛けて、月を眺めた。
尊兄さんが帰ってくる理由は簡単、
俺の力を抑えるため、ただそれだけだ。
今宵が満月なら良かったのにな、
そしたら舞が踊れたのに、
ふっと薄く微笑みを浮かべると、
Aは自室へと戻って行った。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：凪 | 作成日時：2014年6月8日 0時
