これからも見守るだけ ページ2
『其方はまだ、生きたいと望むか?』
《勿論です。私はまだ、
あの方を護らなければなりません。》
『ふっ、
なら妖狐として転成させてやる代わりに、
其方の感情、
人間としての気持ちを一部もろうて行く』
《構いません、あの方を護れるなら》
『契約完了じゃな、又何処かで逢おうぞ』
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*
くぁっ、ふあ……。
また、思い出していたのか、
生まれ変わる前の記憶。
確か今日は、巫女様が、
ここの掃除をしてくださる日だったか。
静夜「A、起きてるか?
話があるんだけどよ!」
ばんと社の扉を開ける静夜。
現在、社内での格好は、人型。
霊力が豊かなこの神社だからこそ
人型に成れる。
A「今起きた、それで話って何だ?」
豪華な紅葉色のベッドから身を起こし、
相手を見据える
静夜は先程の格好から、すぐに跪き、
静夜「あ、すみません、
我が長に御無礼をしました。
話とゆうのは元長、遊月様から、
学園、人が行き交う場所に通うようにと…」
学園か、確かあの方も通っているとか。
だが、行く必要など無い、
知識は昔のままだから。
A「俺が赴く必要は無い。
其方だけで行け。
俺は影で護れるのなら…それでいい」
静夜「……それで、よろしいんですね?
では、そう伝えておきます。
朝早くから申し訳ありませんでした 」
静夜 、すっとお辞儀をすると、
すぐ部屋を出て行った。
あの方は、俺の事は覚えていない。
でも、俺達が狐の姿でも認識できる、
彼女はまさにあの方なのだ。
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作者名:凪 | 作成日時:2014年6月8日 0時