* ページ26
.
.
.
次の日。
いつも通り……ではないけれど
寂しさを抱えて会社へ。
部署に入ると、気付いた新社員が近付いてきた。
「 おはようございます! 」
「 おはようございます〜 」
(毎日元気やなぁ今度呑みにでも誘うか)
そう、声をかけようとすると
可愛い後輩が挨拶と共にやってくるので
かけるのはまた今度にした。
「 なんやねん、その顔 」
「 ………折原先輩? 」
「 おー、おはようさん 」
お化けでも見たような顔で見る
後輩と先輩方。いや、失礼やからな?
おい誰がお化けやねん。
ちょっと不機嫌になりそうな表情を隠して
自席へ座ると同期が近寄ってきた。
「 何でお前ここにいるんだよ 」
「 はぁ?
何でって、自分の会社に出社してるだけやけど 」
何当たり前なこと言わせんの?と続けようとすると、この俺を驚愕させるような
胸の中の何かが叫ぶような
そんな気持ちにさせられる言葉を吐いた。
「 おま、今日は三回忌だろ? 」
「 _____は? 」
「 は?って、俺、間違えた?
そんな事ないと思ったけど 」
言ってる意味が、わからない。
「 いや、三回忌って、だれの 」
「 奥さんだろ?頭イカれたか? 」
「 な、に言って 」
何かがどっぷり満たされた。
19人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「歌い手」関連の作品
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ