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風邪引き 1 ページ5
トウマ視点
よく考えれば、朝から様子が可笑しかった。
「おはよう、A」
「おはよー······トウマ」
弱々しい挨拶をして、へらへらと笑っていた。
眠たいんだろうか。
その時はあまり分からなかったが、時間が経つにつれ、露になっていく。
ちゃんと受けている授業が終われば、机に突っ伏していた。ほぼ毎時間そうだ。
つい、心配になって名前を呼ぶと、重々しく顔を上げた。顔一面赤かった。
「ふふっ、どーしたの······トウマ」
何時もよりかなり緩いしゃべり方、というか力が入っていないみたいだ。
そっと、Aのおでこに手を当てると、やっぱり熱かった。
「しんどいでしょ、保健室いこう」
「えっ、でもまだ授業あるし······。大丈」
「悪化したら元も子もないよ」
本人は納得していないけど、強引に彼女の腕を引っ張って保健室へと急ぐ。
大丈夫、といってた割には椅子から立って歩き始めた時、覚束ない足取りになっていた。
やっぱり大丈夫なんかじゃない。
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