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産屋敷の目が見えなくなる少し前、白蓮は彼の屋敷へやって来た。
何かに疲れきったような、けれどまだ闘志が奥底で燃えているような瞳はじっと産屋敷を
見ていた。
不死川実弥が傷だらけの彼女の頭を押さえつけ、始末することを提案した。
その時、彼女は口を開き「鬼殺隊に入る」と口にした。
その時の柱からすれば滑稽でしかなかった。
鬼が鬼を殺す。それほどまでに可笑しな事があるものか、と。
しかし、産屋敷は否定をしなかった。
その反応に柱は大反発した、仕方のないことだった。
「私は鬼を斬りますっ。人間なんかになれないけれど、それ相応に振る舞うことはできるっ!
もう、鬼として生きるのはいやだっ······!!」
切実な願いだった。
鬼の少女がただひたすらに願うそれは、届くことはなかった。
「鬼ほど信じられねぇモノはねぇんだよ!!嘘つきで自己中心的で、自分の為ならどんな汚ねぇこと
も平気でやってのけるお前ら鬼の言うことを素直に聞くと思ってんのか、アァ!?」
不死川は自分の腕を少し斬り、血を流した。
白蓮の心臓が音をたてて激しく脈打った。血が欲しいと鬼の本能が働いている。
「っ、ぅ······ぐっ······」
「血が欲しいんだろ?肉が欲しいんだろ?喰えよ、思いのままに動け、なあ」
もう少しで理性が切れて暴れだす。
そう考えていた不死川だったが、その予想は大いに外れ、あろうことか白蓮は
その場にいた全員が驚いた顔をするような行動をとった。
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レミィ - 面白かったです!今コロナが流行っているので気を付けてください! (2020年3月9日 11時) (レス) id: edb0276662 (このIDを非表示/違反報告)
ぴっぴ - とても面白かったです!私もこんな小説が書けるようになりたいです! (2020年1月28日 16時) (レス) id: 113690dea7 (このIDを非表示/違反報告)
Kaede(プロフ) - 零さん» 本当ですね、すいません!ありがとうございます! (2019年10月17日 1時) (レス) id: 7af5a2cf72 (このIDを非表示/違反報告)
零(プロフ) - 「吾妻」じゃなくて「我妻」だと思います。間違ってたらすみません (2019年10月16日 23時) (レス) id: ac710565be (このIDを非表示/違反報告)
Kaede(プロフ) - 雪乃さん» 教えてくださりありがとうございます!すぐに直します!指摘コメントありがとうございました! (2019年10月13日 10時) (レス) id: 7af5a2cf72 (このIDを非表示/違反報告)
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