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それから数日、背中にできた傷を治すため蝶屋敷にお世話になった。
結局煉獄さんはほとんど毎日お見舞いに来てくれた。
「傷ももう塞がっているので、大丈夫そうですね」
しのぶさんが傷の様子を見ながらそう言う。
『ありがとうございます』
軽く頭を下げて、脱いでいた服を着初める。
それとほぼ同時に扉が勢いよく開かれる。
「A!迎えに来たぞ!」
『ひゃ…!』
急に部屋に入ってきた煉獄さんに驚きながらも、急いで布団を被って体を隠す。
見られてないだろうか……
「………」
『………』
「煉獄さん、ぶっ殺しますよ?」
暫くの沈黙の後、しのぶさんが鬼の形相で煉獄さんを見る。
拳を強く握り、ぷるぷると震えて。
かなり怒ってるらしい。
「む…?着替え中だったか!すまない!」
状況をやっと理解した煉獄さんは、少し頬を赤らめながらも急いで外に出てくれた。
「……Aはゆっくり服を来ててください、私はちょっと煉獄さんに用があるので」
私が返事をする前に、しのぶさんは部屋を出てしまった。
『み、見られたかなぁ』
どきどきと心臓が高鳴るのを感じながら、そさくさと着替え始める。
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作者名:まの | 作成日時:2021年2月13日 13時