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呼吸を整えろ。
手に、足に、ぐっと力を込める。
「ぎゃはははは!手負いの貴様に何が出来るんだぁ?刀もろくに振れない貴様なんかによぉ?」
鬼が私に向かって走ってくる。
『…………』
今度こそ、その首を切り落とす!
全集中
“水の呼吸 壱ノ型 水面ぎ…”
技を出そうと刀を握る左手に力を入れた途端、傷の痛みで刀を落とす。
『いっ……』
「ほら見ろぉ!ぎゃははははは!!貴様は何も守れずに俺に殺されて死ぬんだよぉ!!貴様はここで終いだぁ!!」
急いで刀に手を伸ばす。
まだ、間に合うはずだ!!
『っ…!』
鬼がもう、すぐそこまで来ている。
刀を拾わなきゃ、早く!!
……いや、もう間に合わない?
私はこの村の人達を守れもしないの?
駄目だ、本当に死ぬ。
「終わりだぁ!!!!」
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作者名:まの | 作成日時:2021年2月13日 13時