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広げられた手紙は手書きではなくプリントされたもの。
最初のものとは違って、かなり長文になっていた。
「どこが変なんや？」
自分のストーカーが書いた文章を読む気にはなれず、すぐ机に前のめりになって尋ねる。
丸山は、はい、と一呼吸置くと俺と同じように身体を寄せ、得意げに話し始めた。
「まずですね…この人、愛が足りひんですわ」
「お前ふざけてんとシバくぞ」
「えっ、まぁまぁまぁ！…ただこれ書いた人は本心書いてへんと思いますよ」
「は？どういう意味や」
「この人『路上で弾き語りしてるのを見て惚れました』って書いてますけど、それきっと嘘です。もっと前から渋谷さんのこと知ってる人です」
「な、なんで分かんねん…」
「えっとこの歌です。この人が感動した言うてる…でもこれ、まだ路上では歌ってないんですよ。これはサークル体験の時に渋谷さんが演奏してた曲です」
…さすがファン第一号。
「うん、そうですわ。あと情報量的に、最近やなくてずっと前からですね」
「…なぁ、お前やっぱストーカーやろ」
「ち、違いますよっ！僕は熱狂的なファっ…」
耳元で囁いてみたら慌てて否定しだした丸山は、俺の方を見た瞬間動きが止まる。
「え、どした…」
目線だけを動かして俺のことを見る顔はさっきからヘラヘラしてたやつとは違った。
「……誘うてるん？」
「は…？うわっ、ちょっ！」
突然片腕を引かれ、前のめりになっていた体は机に預ける形で押し倒される。
あかん…動かれへん…
そうや、こいつがストーカーかもしれへんのに…！
「や、やめっ…！」
そのままマジな目をした男は近づいてきて…
.
「……なんてね」
「はっ？！ふ、ふざけっ「でも」」
「よう考えた方がええと思いますよ？すばるさんを前から知ってる人が、なぜいきなりこんなことを始めたのか…」
「えっ」
「きっと何か理由があるはずです…そうやとしたら、知り合いでも警戒すべきですよ」
「け、警戒？」
「こうやって人を易々と近づけたらあきませんよ？
俺かて、男、なんですから…」
「え…」
そう囁いた丸山はまたヘラヘラ顔に戻って立ち上がる。
「ま！これ以上居座ると通報されそうなんで今日はお暇します！ほな！」
バタンっ
え…
なにこれ…
「……おっ、俺やって男やっ！！」
俺は速くなってる鼓動を抑えるように怒鳴った。
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knikni(プロフ) - 赤ちゃんさん» コメントありがとうございます！そんなに言っていただけるとは！めちゃくちゃ嬉しいです！ありがとうございます！ (2019年2月5日 22時) (
レス) id: 901bb067b4 (このIDを非表示/違反報告)
赤ちゃん - ものすごく好きです！！！！！！！大好きです 更新頑張ってください！！！！！！！ (2019年2月5日 20時) (レス) id: af2e5fff74 (このIDを非表示/違反報告)
knikni(プロフ) - 琉羽。さん» 初めまして！コメントありがとうございます！そう思っていただけると、とても嬉しいです。ありがとうございます！ (2018年12月23日 8時) (レス) id: 901bb067b4 (このIDを非表示/違反報告)
琉羽。(プロフ) - 初めまして！面白くてハマってます！誰がストーカーなのか気になるし、これからどうなるのか楽しみです！ (2018年12月22日 19時) (レス) id: 345e604141 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：knikni | 作成日時：2018年11月23日 17時
