U R my sunshine.

負傷　　yoichiro ページ26

曜が右手を怪我して帰ってきた。
聞くと倒れたときに踏まれちゃったらしい。


今夜はお箸をつかうのも痛そうだから、ごはんはスプーンとフォークで食べやすいメニューにしてみた。

なのに、何故か私にスプーンを差し出す曜。



「…なに？」

曜「食べさして？」



ニコニコしながらそう言ってくる。



「はい？自分で食べられるでしょ」

曜「左手やとうまく口に運べへんやんかー」

「えー、やだよぅ」

曜「A〜、してぇや」

「何のためにこのメニューに…」

曜「ホラ、はよ〜」



な？と笑顔でお願いされると聞いてしまう私は、結局曜に激甘。
仕方なくシチューをすくって曜の口元に運ぶ。



「はい、」

曜「ちょちょちょ。その前にいろいろあるやん」

「何？」

曜「まず”ふーふー”やろ」



はよしてはよして、とワクワクしてる曜を見ていたら、なんだかいろいろなことがどうでもよくなってきて、目の前にいるこの大好きな人の希望をとことん叶えてあげてもいいかな、と思った。



「ふーふー。はい、」

曜「”あーん”は？」

「…曜、あーん」



いつもより何倍もウマイ！！と嬉しそうに笑う曜に、自然と私も笑顔に。
実は結構ノリノリで二回目のあーんをしちゃったり。


たまにはこういうのもいいね。




y.k

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