カワイイは、最強なんだよ？【ハイキュー】

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時は過ぎて合宿日前日。
青城バレー部は東京へ向かうべく、夜明け前に集合していた。

(お兄ちゃんにも会えるし、面白いモノもきっと見れる。楽しみだなぁ…！)


｢あっ、おはようございます！
先輩方…？どうしたんですか？｣

｢いや、木村が来なくてな……｣

この状況から推測すると、木村はきっと遅れてくるだろう。
数十分が経ち、ようやく着いたようだ。
悪びれる様子も、急ぐ様子もなく。姿を現した木村に、部員は苛立ちを覚える。

｢メンゴ！遅れた！
おばあちゃん助けてたのよっ！｣

そしてその第一声がこれである。

(こんな時間に出歩くわけなくない？
…ウワッ、化粧濃すぎ…)

｢おばあちゃんこんな時間に歩いてないと思うけど、遅れないで欲しかったな。
せめて連絡して｣

(わぁ、全員の顔が引き攣ってる)

｢…うーん。もしかして、センパイってメイク苦手ですか？｣

｢は、はぁ！？いやメイクしてないんだけど！ひっど！
まぁ、さすがヒロインだよね〜！目悪すぎ｣

(いや、そういう問題じゃないんですけどね)

最先端な言葉を使って言うのならば、この人のメイクは
｢公害レベルで草｣だ。

｢ヒロイン……ですか。
そう言っていただけるのは嬉しいですけど、時間も時間ですし！皆さん乗りましょう！｣

手を叩き、ニコリと笑顔をする。
Aそう言うと、皆同調し、バスに乗り始めた。

｢あ、国見くん！お隣、いいかな？｣

｢ん、いいけど。なんで？｣

｢だってAたち、話した事あんまりなかったよね？｣

｢……まぁ。勝手にしなよ｣

｢ふふ、ありがとう｣


着々と周りを虜にしているAに対し、敵を増やす木村。対の存在の彼女たちが共存する合宿場ではこれから何が起こるのか。周りは知る由もない。


ー
お兄ちゃんのヒント
東京
いわゆるおかん組のひと

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