カワイイは、最強なんだよ？【ハイキュー】

27 ページ28

｢おれ、別にそんな事で嫌ったりとか、拒否ったりとかしないよ……。でも、本当のこと話してくれるのは、嬉しい｣

彼の目は私をしっかり捉えていた。

｢うん……ありがとう。
あのね、Aはね、嫌われるのが怖いんだ。
カワイイをみんなに届けたい、けど……それで嫌われるのはもっと嫌。人に拒まれるのは…怖いの｣

少し、声が震えた。
顔があげられない。

｢……たぶん、おれは皆がAを嫌っても…嫌わないよ。
そうやって、おれを幸せにしてくれる。努力してるところ、尊敬……してるし｣

けれど彼はもう一度私に希望を与えてくれた。

｢うんっ……！
…けんちゃん、一緒に来てくれないかな。
一人は、怖いから｣

｢いいよ…………いこ｣

その言葉に私は彼の手を取り走り出した。
きっとその時の私の顔は、緩みきっていた。

ー

｢あの、ごめんなさい！
勝手に抜け出してしまって、皆さんにご迷惑をお掛けしました！マネージャーとして、恥るべき行動です…！
また、精一杯頑張りますので、よろしくお願いします！｣

頭を下げた。

｢……ふ、…気にしなくていーよ。Aちゃんの頑張りや気持ち、伝わったしね｣

そう言って頭をポンポン撫でてくる彼は名を及川徹という。チャラチャラしてるが、こういう時はすごく優しい。
その気遣いに私は微笑んだ。

｢ありがとうございます……！｣


その後、周りの人も｢大丈夫｣と、許しの言葉や励ましの言葉を掛けてくれた。
本当に恵まれてる、と思った。

(沢山感謝しなきゃだね……)

ねぇ、お父さん、お母さん。私は今、幸せです。


ー
レーナさん ニコリさん 雪さん
コメントありがとうございます。
正直、皆さんに支えられていることをとても実感しております。ご期待に添えられないかもしれません。ですが、精一杯頑張りますので応援のほどよろしくお願いします。

28→←26

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す