ジイド「八話だ、貴君は幽霊の魂を解き放つ者か?」 ページ9
太宰side
太宰「ま、詳しいことは調査中だよ」
私は肩をくすめながら云う
太宰「でも、安吾の部屋に狙撃銃を向けてたところからは何か判るかもしれないね」
マリア「それになにか、意味があるんじゃないかしら?」
マリアさんが指を指したのは織田作がさっきから持ってた白い金庫だった
織田「そいつ等はこの金庫を取り戻す為にやったんだろう」
織田作は金庫を掲げて云った
織田「安吾の部屋にあった物だ。だが、鍵がなくて開かない。中身が判れば、何か手掛かりに_」
太宰「なんだ、そんな事?」
私は気の抜けた笑顔になった
太宰「ちょっと貸して」
織田作は私に云われたとおりに金庫を渡してきた
私は揺すって音を確かめた
マリア「治君、はいこれ」
マリアさんからピンを貰った
太宰「いいんだすか?使っちゃっても」
マリア「別に気にしなくてもいいわよ」
そう云って微笑む
嗚呼、本当に綺麗だなぁ
おっと、いけないマリアさんに見惚れてた
我に返りピンの先端を指先で少し曲げた後金庫の穴に差し込んだ
私にかかればこんなのは簡単に開くのさ
一秒もしないうちに、金庫内の歯車が噛み合うような音がした
太宰「はい開いた、さて中身は何かな?」
私は金庫の蓋を開き、中を覗き込んだ
きっと織田作やマリアさんにも見えただろう
_________________________。
金庫の中身これはなにを意味するものだろう?
中身は襲撃者が持ってた拳銃と同じものだった
織田「何故だ?太宰、マリアさん、この銃をエンブレムだと云ったよな。連中が何者か示す為の。
ならこれは一体どう云う事だ?」
私はすぐ答えず、ただ目を細めて虚空を睨んでいた
太宰「これだけでは何とも云えない」
私は慎重に云った
太宰「安吾がこの銃を連中から奪ったのかも知れない。あるいは連中が安吾の家にこれを仕込み
誰かを陥れる偽装証拠としたかったのかも知れない。あるいは銃だけではなく、何かの符牒なの
かも知れない。あるいは______」
織田「判った。お前の云うとうりだ」
織田作は私の言葉を遮った
織田作「未だ情報が足りない。拳銃についてはもう少し調べる。手間をかけてたな」
太宰「織田作」
何か云いかけたが、織田作はそれも遮った
織田「助けて貰って感謝している。だがこの件はもう少し調べるべきだ。何か
情報が入ればまた教える」
私は黙って織田作を見た
貴方「九話よ、貴女可愛いわね!」→←広津「七話だそうだ、君筋が良いな」
ラッキーアイテム
硬豆腐
1人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:霧香 | 作成日時:2017年2月4日 23時