15逸る気持ち ページ15
新世界のとある島、マーチ島。
比較的治安の良い穏やかで陽気な街。赤レンガの道にオレンジのテンガロンハットが良く映える。
「オッサン!悪ぃな、ちょっと時間あるか?」
りんごをかじりながら、人差し指で派手なハットを持ち上げニヒルに笑った青年に店の店主は驚いて目を見張る。
「おお!おやっさん所の坊主!」
そう言って嬉しそうに声を張った、恰幅の良い中年男性。
「もう坊主の歳じゃねーよ‥!」
そう言ってりんごを高く投げ、一口で頬張り器用に芯だけゴミ箱へ吐き捨てる。
エースはおもむろに小さな鞄に手を突っ込む。
その風貌からは考えられないような、淡いパステルオレンジの綺麗なハンカチを取り出し、丁寧に包まれた一枚の写真を店主に渡した。
「‥A、えらい美人になったじゃねぇか、前に会った時はまだガキだったのによ」
「先月の嵐で仲間を庇って流されちまった。続報は無い。近くの島も探したが靴1つ見つからねぇ‥もうここが生きて流れ着く最後の島だ、」
そう言って目を伏せたエースに、申し訳なさそうに無言で首を振った。
「人が流れ着いたり身寄りの無い女の話もこの島には無ぇ‥。ただ、これは俺の勘違いかもしれねぇが、」
そう言って店のオッサンが話し出した内容は、こうだった。
あの嵐の日から一つの海賊団が停泊していたそうだ。この島のログは三時間でたまる。
1日この島に滞在する海賊はよくあるそうだが‥
その海賊はどう数えても3日間居た。
この島は1日あれば端から端まで観光出来るし、今までに3日も遊びや観光の為に居た海賊は居ない。
「‥‥嵐の次の日から、3日離れられない理由。」
「俺の勘違いかと思っていたが‥それにこの島はおやっさんの恩恵を受けてるはずがその報告が入らなかった。妨害か‥そうか。」
エースの脳裏に、最悪の事態がちらつく。
.
「「Aは捕らえられた‥」」
震えた声が重なり、エースの拳から炎が溢れた。
【親父の代わりに礼を言う‥!】
そう言って深く頭を下げたエースは一度モビーに戻るため、大急ぎで島を後にした。
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ぷるぷるぷる‥‥ガチャ、
(何のようだ‥‥鼻ったれの餓鬼ィ‥)
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嫁子ちゃん。(プロフ) - 読者の皆様!こんにちは(^^)新しいアカウントになりました!末っ子ちゃん更新してますので、私に飛んで楽しんで戴けたら幸いです‥(*^^*) (2021年4月30日 9時) (レス) id: 8e3cf6a3ac (このIDを非表示/違反報告)
嫁子ちゃん。(aug)(プロフ) - マリンさん» 本当ですか?!嬉しい‥( 。゚Д゚。)私も書きながら悶絶しております‥wちびマルコ。マリンさまの為に書きますよ!アカウント変わりましたが続編作りましたのでまた絡みに来てください! (2021年4月12日 13時) (レス) id: b51500dff7 (このIDを非表示/違反報告)
嫁子ちゃん。(aug)(プロフ) - 蒼鳥さん» 毎回だなんて‥泣ける嬉しい(ToT)ありがとうございます‥!アカウント変わりましたが続編‥書きました!是非ともまた感想教えてください( o´ェ`o) (2021年4月12日 13時) (レス) id: b51500dff7 (このIDを非表示/違反報告)
嫁子ちゃん。(aug)(プロフ) - 名無しさん» ありがとうございます!楽しみにしてもらえて光栄です‥!続編、アカウント変わりましたが作りました。良かったら遊びに来てくださいね(^-^)/ (2021年4月12日 13時) (レス) id: b51500dff7 (このIDを非表示/違反報告)
マリン - 二人がくっついて叫んでました(笑)ちびマルコ….!みたいです! (2021年4月11日 19時) (レス) id: 6f6628a406 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:嫁子ちゃん。 x他1人 | 作者ホームページ:https://Twitter.com/yomeko_zzz
作成日時:2021年3月24日 17時