story.49 ページ50
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“逃げないと”
と、そう言った気がした。
彼女を前にした途端消そうとしていた記憶が
どんどん、どんどんあふれてきた。
信じちゃいけない。
裏切られれる。
そうして指をさして笑いだすんだ。
気持ち悪いって。
この人達にそんなこと言われたら終わる。
生きろと言ってくれた光が消えたら
次の道もただ一つ。
死だ。
それなら、その痛みを感じてから死ぬくらいなら
逃げればいい。
最初から知らなかったことにすれば
何の関わりも持たなければ
痛みも何もない。
後ろから声が聞こえる。
足音も聞こえる。
全部を無視した。
走った。
いつの間にか、学校と真逆の小さな公園。
誰の足音も話し声も聞こえない安全に見える公園。
でも今の私に安全な場所なんてない。
「こんなところにいたんだ」
その声は、甘ったるくてひっついてくる
笑いながらの奇妙な声。
渡井桜の声。
私でも、猫さんでもだれでもない。
私に感じたことのない痛みを植え付けた人間。
「…なんで」
「質問しかしないね。まぁいいけど。
あっちで4人くらいあんたのこと探してたよAちゃん」
「だから…？」
「…先生に聞いたら早退したっていうから出てきてみれば」
ちりちりの髪が小さく揺れながら私に近づいてくる。
ゆっくり、距離を詰めながら。
「大事にされてるんだね。あんなに血相抱えちゃって。
人殺しのくせに？大事にされるなんて笑わせないでよ」
そう言って笑う彼女に
もう本当に恐怖しか感じられない。
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Luna(プロフ) - ヤミハナさん» コメントありがとうございます！お力になれたのなら、本当に嬉しいです！ (2019年6月12日 21時) (
レス) id: 72cfa00c25 (このIDを非表示/違反報告)
ヤミハナ - この作品のおかげで少し自傷行為を我慢できるようになりましたありがとうございます (2019年6月10日 16時) (レス) id: a124146768 (このIDを非表示/違反報告)
Luna(プロフ) - 夕蘭さん» ありがとうございます！文才なんて皆無です笑本当にありがとうございます！ (2019年3月19日 22時) (レス) id: 72cfa00c25 (このIDを非表示/違反報告)
夕蘭(プロフ) - この作品、大好きです！文才分けてください笑笑これからも頑張ってください！応援してます！ (2019年3月19日 16時) (レス) id: fe8a152210 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Luna x他1人 | 作成日時：2019年3月18日 2時
